トップページ > 株式投資コラム > 相場観 > 弱い日本株の中でも上昇トレンドを崩さない株に注目

弱い日本株の中でも上昇トレンドを崩さない株に注目2021.11.26

 米株はFRBのパウエル議長が再任されましたが、今週は下げ波乱の動きになりました。ナスダック指数は22日にザラ場で1万6,212まで上げて過去最高値を更新しましたが、そこから売りを浴びた形になり、23日に一時1万5,601まで急落しました。しかし25日線のところで下げ止まった形で、23日の日足チャートは長い下ヒゲを引いています。SP500指数も終値ベースでは過去最高値の水準をキープしています。

 しかし今のところ今週はナスダック指数の週足チャートが過去最高値で陰線包み足になっています。またザラ場で最高値をつけた22日の日足は大きな陰線を引きました。寄り付き値と終値との値幅は200ポイント以上の陰線ですが、高値の水準でこれだけの大きな陰線が出たのも9月10日以来です。前回はそこから10月4日の安値までさらに下げていきました。したがってナスダック指数は9月以来の弱い形が出現したので、ここは短期的に要注意です。

 問題は曲がりなりにも過去最高値を更新していた米株に比べて、あまりに日本株の動きが鈍いことです。11月相場は昨年までTOPIXは9年連続で値上がりしていましたが、今月の月足チャートで見るとTOPIX、日経平均や日経500とも陰線です。

 それらに比べれば相対的に強い形になっているのはマザーズ指数やジャスダックのグロース(成長株)指数です。どちらも月足は陽線ですから、小型成長株の方がチャート的には強い形です。

 今年は株高の流れを政治が頭を抑える年だと年初に指摘しましたが、その構図は変わらないようです。直近でも次々に増税に絡む話が出てきて、投資家の間に重苦しい空気を広げましたが、経済対策の規模も確かに大規模ではあったものの、実際は菅政権で使わずに繰り越しになっていた予算を振り向けて見かけを大きくしただけで、それ以上にさらに予算を積み増すということはなく、実質的には非常にセコイと言うものでした。したがって経済対策は株式市場には何もインパクトにはなりませんでした。しかも週末は南アフリカのコロナ変異株ショックで全面安になったので、その中でも上昇トレンドを崩していない強い株に目を向けましょう。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら