トップページ > 株式投資コラム > 相場観 > コロナが収まり、株価が盛り上がるか

コロナが収まり、株価が盛り上がるか2021.12.10

 米株は先々週ナスダック指数とSP500指数の週足チャートが過去最高値で陰線包み足になり、その後米国株は下げ波乱になりましたが、前号で大きな上昇トレンドは壊れていないと指摘しました。今週は急速に値を戻して、SP500指数はあっという間に終値としての過去最高値に近づいており、新高値が視野に入っています。月足チャートでは昨年3月の大底以降6ヵ月線が強力な下値のサポートラインとして機能してきましたが、今回もやはり6ヵ月線のところでピタリと下げ止まりました。

 日本株は今週に入ってからの切り返しでTOPIXと日経500は200日線をいち早く上回ってきたので、ひとまず下げ波乱は落ち着いた感じです。特に日経500は今年に入ってから5月、7月、8月、10月、12月とこれで5回連続で200日線を下回った場面が底打ちという事を繰り返しています。

 東証1部の騰落レシオが今年最低の数値まで低下していたので、私も先週は週初めから「短期的には逆張りのとらえ方で見る必要がある」と有料情報やラジオ番組などで言い続けてきました。今週の急反発はまさに下げ過ぎたことに対する自律反発的な局面だと言えます。

 12月相場はいわゆる年末ラリーが期待できる月です。ただアベノミクス相場が始まった2012年から昨年までの12月相場を見ると、日経平均が前月より値上がりして終ったのは9回のうち6回。6勝3敗で勝率66%ですからそれほど信頼できるわけではありません。しかも月足の陰陽を見ると、2012年と13年は2年連続陽線〇、2014年と15年は2年連続陰線●、2016年と17年は2年連続陽線〇、2018年は陰線●、2019年と20年は2年連続陽線〇となっています。つまり2年連続で12月相場が陽線〇だった時は次の年つまり今回の場合今年の12月相場は陰線●になる順番だということになります。もちろん必ずそうなると言い切れるわけではなく、このパターンが途切れる可能性もあるわけですから、今年はどうなるか要注目です。

 実際今のところ今月は日経平均、TOPIX共に月足はここまでで陽線〇となっており、TOPIXは先月3ヵ月線と6ヵ月線のデッドクロスを回避しました。コロナが収まり経済が回復してきているので、これが株式市場に安心感をもたらすことも考えられます。

 直近の日本株全体の下げ波乱でも上昇トレンドをまったく崩さなかった非常に強い株があります。このところ週刊レポートで買い推奨した丸紅や日本製鋼所もそうです。相場全体が落ち着けば真っ先にこうした強い株が新高値になるでしょうから、今号でもそうしたいち早く新高値が期待される株をピックアップしました。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら