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大発会1番人気銘柄のトヨタが示すもの2022.01.07

 2022年の株式市場は、米国ではNYダウ、SP500指数が過去最高値を更新してスタートを切りました。欧州でも英国株が2020年2月以来の高値。ドイツ株も1月5日に過去最高値更新となりました。
 
 日本株も大発会の日経平均は500円以上の上げ幅で急上昇となり、大発会としては4年ぶりに値上がりスタートになりました。日経平均とTOPIXは日足チャートで一目均衡表で雲の上に抜け出しました。
 大発会の動きは1年の相場の方向性を占うという事ではあまり意味がありません。それよりも1月相場がどのような形で終わるかという事が重要です。例年大発会の最大の注目ポイントは、どのような株が買い人気を集めるかです。これはその年の大きな方向性を占ううえで重要です。そこで毎年注目されるのは、大発会で終値が値上がりで終わった銘柄の中で、最も売買代金が多かったものです。これが大発会での1番人気銘柄となります。
 
 今年の東証1部の売買代金トップはレーザーテックでしたが、終値では値下がりでした。大発会で値上がりで終わった銘柄で最も売買代金が多かった1番人気銘柄はトヨタ(7203)でした。トヨタが大発会で1番人気銘柄になったのは実に象徴的、暗示的です。トヨタは昨年12月に満を持して大規模なEV戦略を発表して世界中に衝撃を与えました。早見は2022年の最大の注目テーマのひとつはEVだと昨年末に話しておきましたので、トヨタが新年早々飛び出したのは、まさにそのEVの象徴と言えます
 
 そしてもう一つ新年早々大きな動きになってきたのは円安です。ドル円は年明けに5年ぶりに116円台まで円安が加速しました。昨年1月の底値102円台から116円台まで1年間で14円も円安が進んでいます。トヨタは円安の恩恵を受ける業種・企業の代表でもあります。
 
 このように大発会でトヨタが1番人気銘柄になったのは決して偶然ではなく株式市場の読みや思惑、世界的なマネーの流れ、社会全体の方向性が的確に示されたと思います。
 
 2022年は「政治、経済、株価、自然災害などどこで火がつくにせよ、良いことにせよ悪いことにせよ、どちらかの歴史に残るエネルギーが大爆発する、ただ事ではない年になるだろう」というのが基本です。つまり爆発したエネルギーの方向に素直についていくことが例年以上に重要と言えます。決して平穏ではないであろう2022年が始まりました。気持を引き締めて見ていきましょう。
 

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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