トップページ > 株式投資コラム > 相場観 > 総合商社株の強さ復活

総合商社株の強さ復活2022.06.10

 前々回は「日本株に打たれ強さ」と書き、前号でも「日本株の強さが戻ってきた」と書きました。米株が下げても日本株は日経平均やTOPIXが3月の安値を下回らずに踏み止まり、共に5月の月足は長い下ヒゲを引きました。

 
 そして今週は日経平均、TOPIX共に200日線を突破してきました。米株も直近では値上がりしてきていましたが、NYダウやSP500指数は50日線にも届いていません(6月9日時点)。それが日経平均とTOPIXは200日線を突破したわけですから、やはり読み通り日本株の強さが目立っているわけです。
 
 米株については5月の大きな下げはリーマンショックの前の2007年の天井打ちの時以来の形であり、前回書いたように2007年の天井打ちの後いったん大きく下げてから戻り場面に入り、なんと最高値からの下げ幅の半値戻りを突破したことをお伝えしました。前々回でも「短期的な反発は当然ある」と書いておきました。今まさにその反発局面に入っているわけです。FOMCの前は株価が下げるパターンが繰り返されているので、言い換えればFOMC通過後はまた値上がりしていくとみていることを今週早見の有料情報ではお伝えしました。
 
 日本株は日経平均とTOPIXの週足チャートでは昨年9月の最高値とその後の戻り高値を結んだ右下がりの上値抵抗ラインを突破してブレイクアウト、そして200日線を突破したので強い形で狙い通り進行してきました。
 
 前回書いたように元々6月相場は日本株は上がりやすい季節性があり、2000年から昨年までを見ると6月の日経平均は14勝8敗で勝率63.6%と高くなっています。6月から7月にかけては配当金の再投資や夏のボーナスなど株買い需要が出ますので、今年も基本的にはそれに沿った動きが期待されると書いた通りです。目の前で起きている日本株の強さは別段意外なものではありません。
 
 参議院選挙は7月10日投開票と決まりそうですが、そこに向けて政府や与党から政策テーマが次々に出てきています。今週は特に防衛関連株が値上がりしましたが、インバウンドの解禁、国内旅行の盛り上げなども国策で進められているもので「国策に売り無し」の観点は引き続き重要です。
 
 またNYの原油相場が3ヵ月ぶりに120ドル台を回復してきました。中国の経済回復機運とも相まって資源セクターの株価も復活の動きになってきました。その代表が総合商社株です。先頭を切って今週は三菱商事と三井物産が新高値になってきました。強い動きには素直に乗っていきましょう。
 

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら