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参議院選挙は自民党勝利がメインシナリオで変わらず2022.06.24

 5月の米消費者物価指数が市場の予想を大きく上回る前年比8.6%上昇という40年ぶりの高い伸びになったことから、想定外の「CPIショック」で市場が激変しました。それを受けて米FRBは27年ぶりの0.75%の利上げに踏み切り、スイスで冴え予想外の利上げを決めるというように世界中が利上げドミノの様相になってきました。
 米株は主要な株価指数が揃って5月の最安値を割り込んで今年の最安値を更新しましたが、CPIショックにより一気に崩されたわけで、まさに激変でした。世界中の投資家や市場関係者が読みを誤り、慌てふためいたわけです。私も5月に最安値をつけてひとまず下げ止まり、ある程度は戻り局面が続くとみていたので、やはりCPIショックで読みが狂いましたが、これは仕方ありません。FRBのパウエル議長は、市場が痛みを受けても、インフレを抑え込む方向に舵を切ったわけですから、次回のFOMCでも0.75%の利上げを実施する可能性が大きいとみられます。
 
 日本株は米株に比べて相対的に強さを見せていましたが、CPIショックでさすがに米株の崩れに足を引っ張られ、日経平均とTOPIXは5月の安値を下回り、マザーズ指数に至っては2020年4月以来の安値に落ち込みました。それでも日経平均やTOPIXは3月につけた今年の最安値を下回ってはおらず、米株に比べて相対的に打たれ強い形になっています。
 
 さて、いよいよ参議院選挙は7月10日の投票日に向けて選挙戦がスタートしました。日本国内でも円安が加速して物価高が進み、国民の間に不満や不安が拡がっており、これまで堅調だった岸田内閣の支持率は直近で各報道機関から相次いで支持率下落のニュースが流れています。今週ドル円はついに136円台まで円安が進みましたが、歯止めがかからない状況です。こうしたことが自民党にとって逆風になる可能性はあります。
 
 しかし今のところは内閣支持率が落ち始めたと言っても自民党が勝利するという見方に変りありません。衆議院の総選挙と違い参議院は小選挙区制ではないので、オセロゲームのようにいきなりひっくり返るというようなことはありません。かつて民主党に政権交代した時と違って野党の力が弱く、大量の批判票の受け皿になるような野党はありません。したがって選択肢に乏しいので、結局は自民党がそれなりの勝利という結果になるとみています。もちろん選挙は水物ですから、いわゆる「風が吹く」というように状況が大きく変化する可能性はありますが、自民党勝利であれば株式市場に大きな混乱は生まれないでしょう。
 
 前号の週刊レポートではグローバルキッズ(6189)を買い推奨しましたが、引き続き子育て関連株に注目しています。
 

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・修正したものになります。

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