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日本株指数の月足は悪くない2022.12.09

 今年の東京株式市場の取引は、あと15日ほどと残り少なくなってきました。来週は米FOMCで利上げ幅が0.75%から0.5%に縮小される可能性が大きいとみられますが、米株はFOMCを前に10月からの値上がりに対する反動が出ている形です。

 これに対して日本株は引き続き米株よりは強い形です。TOPIXは11月相場で10ヵ月ぶりの高値になりましたが、今月は6ヵ月線と12ヵ月線がゴールデンクロスしてきました。前回は2020年11月にゴールデンクロスしたので、このまま確定すると2年1ヵ月ぶりです。前回は2020年11月末の終値1754ポイントから昨年9月の高値2120ポイントまで20%上昇しました。
 
 日経平均も今月は月足チャートで6ヵ月線と12ヵ月線がゴールデンクロスしてきました。こちらも前回は2020年10月でしたから、日経平均とTOPIXは月足チャートの大きなとらえ方では2020年10月~11月にかけて以来の買いシグナルが点灯した形になっています。
 
 さらにマザーズ指数も月足チャートでは今月はやはり6ヵ月線と12ヵ月線がゴールデンクロスしてきました。これも前回は2020年8月で、そこから10月の高値まで短期間で22%上昇していきました。ちなみに前々回は2017年4月で、そこから2018年1月の高値まで32%上昇しました。
 
 色々と弱気の解説も増えていますが、このように日本の株価はそれほど悪い形にはなっていません。月足チャートベースの大きなとらえ方と日足チャートベースの短期的なとらえ方は切り離して考える必要があるのはいつものことです。
 
 年末年始にかけては一年で一番株価が上がりやすい季節ですから、ここは引き続き大型株から小型株まで強い流れには素直に乗るのが基本であることは繰り返し指摘したいと思います。
 
 その意味でこのところ非常に強かった銀行や保険など金融セクターは、直近の高値から利食い売りに押されて反落していましたが、ちょうど良い押し目買いの場面を提供したのでは無いかと思われます。東証保険株指数は2007年7月以来15年ぶりの高値、銀行株指数は2018年11月以来4年ぶりの高値になっていたばかりです。金融セクターの株価は日経平均やTOPIXと比べても飛びぬけた強い動きになっていたので、この調整場面からの出直りに期待したいところです。物価高でいよいよ賃上げ機運が高まってきました。物価上昇と賃金の上昇は日銀の金融政策変更に向けての追い風です。
 

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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