トップページ > 株式投資コラム > 相場観 > 日銀奇襲攻撃で景色が変わった

日銀奇襲攻撃で景色が変わった2022.12.23

 今年は歴史に残る大変なことが起きる年という事で、ウクライナ戦争が始まり、これがきっかけとなって世界的なインフレと金利の上昇に突入しました。さすがにもう年内はこのまま平穏だろうと思っていたのが、今週は日銀が事実上の利上げに踏み切るという、とんでもないクリスマスプレゼントを投げ込む奇襲攻撃を行ったため、誰もが想定外の事態で市場は混乱状態になりました。

 来年は春に日銀の黒田総裁が退任して、新総裁にバトンタッチします。当然今までの金融政策が変更されていくというのは皆が考えていたことですが、いきなりガラッと変わるのではなく、次第に変えていくソフトランディングが期待されていました。しかも10月に大規模な円買い介入を実施して、ドル円を151円台で円安にストップをかけるという大成功をおさめて、大幅円高に反転させていただけに、その上このタイミングで事実上の利上げを打ち出すなどという追い討ちをかける事は誰も考えていなかったのは当然です。

 
 早見も先を見越して銀行株に買いの手を伸ばしていただきました。週刊レポートではメガバンクの三菱UFJFG(8306)を買い推奨して、今週株価が急上昇しましたが、11月26日の東京セミナーでも銀行株に強気の話をして、毎週木曜日のラジオ番組でも「銀行株はフロンティアだ」と繰り返し話しておいたので、日銀ショックで逆に銀行株が全面高になったので、それはそれで好ましい形で狙い通りでした。
 
 今週21日の三菱UFJFG(8306)の出来高は、なんと3億865万株の大商いになりましたが、これは2016年11月以来のボリュームです。そこで三菱UFJFGの月足チャートを見ると、2016年11月は大陽線で一気に上に放れて、翌年2月の高値までさらに値上がりしていきました。しかも今月は月足のMACDがゴールデンクロスしてきました。したがって更なる株価の一段高の方向が期待されます。今週の日銀によるサプライズで、銀行株は6年ぶりの強い変化になったと言えます。
 
 銀行株だけでなく、金融セクターでは第一生命(8750)が上場来高値を更新しており、東証保険株指数は2007年6月以来15年半ぶりの高値ですから、銀行株よりも強い形になっています。
 
 「国策に売り無し」という事を常に意識しなければなりませんが、日銀の行動も国策です、中央銀行に逆らってはいけません。大多数の投資家や市場関係者の予想よりもはるかに早く金融政策の事実上の方向転換が打ち出されたので、この流れの変化にはついていかなければなりません。そして、この変更によってもたらされる円高の流れにも乗っていかなければなりません。円高メリット関連株も要注目です。
 

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら