トップページ > 株式投資コラム > 相場観 > 今年も「国策に売り無し」

今年も「国策に売り無し」2023.01.13

 昨年は日経平均の年足が陰線になってしまい、大納会の終値も4年ぶりに前年末を下回りました。日経平均は自民党総裁選が行われた2021年9月につけた3万795円がアベノミクス相場が始まって以降での最高値となったので、まさに岸田体制がスタートした場面が天井ですから、日本株は岸田政治がのしかかっていることがハッキリと分かります。

 明けて今年の大発会では、値上がりで終わった銘柄の中で最も売買代金が多かった「一番人気銘柄」は三菱UFJFG(8306)で、大発会の日経平均が378円安と値下がりした中で、銀行株が見事な逆行高になりました。
 
 前々号では「日銀の奇襲攻撃で景色が変わった」と書きました。12月の金融政策決定会合で日銀が事実上の利上げに踏み切るという奇襲攻撃を行ったため、銀行株が値上がりを強めていき、東証銀行株指数は大発会に今週も続伸で2018年2月以来4年10ヵ月ぶりの高値になりました。早見が週刊レポートで買い推奨した大手銀行の三菱UFJFG(8306)は、推奨時点の752円台から1月5日に935円まで24%値上がりして、2015年6月以来の高値になりました。
 
 今年春に日銀総裁が交代して、政府主導でアベノミクスの金融緩和路線から転換していく方向になるというのが大多数の見方です。したがって国策で国内の金利が上がっていくトレンドですから、「国策に売り無し」で銀行株が大発会で逆行高になったのは、まさに一年の計は大発会にありで、今年の日本経済の大きな方向を指し示したと言えます。
 
 また大発会からここまでの間だけでも銀行株以外で、EVの急速充電器設置に関する規制緩和、子育て支援の拡充、次世代原発の日米開発協力など注目テーマが次々に出てきています。そうした大発会からの動きを見ていると、やはり今年も「国策に売り無し」が合言葉であると言えます。
 
 ここしばらく調整していた半導体関連株も今週から出直りの動きが強まってきましたが、半導体も国策に沿って戦略的に進めていく方向が打ち出されています。
 
 前号でも書きましたが、結局は「相場は相場に聞く」という言葉の重みをしっかりと理解して、相場に逆らわずに流れについていくという事を肝に銘じる必要があります。
 
 今年も早見の週刊レポートをご愛読ください。
 

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら