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日経平均では相場は分からない2023.02.24

 前回は「疑いの中で相場は育つ」と書きました。直近で下げてきた米株についても、「この下げは年初からほとんど一本調子に上げてきたことに対する当然の自律調整の範囲内であり、押し目買いのチャンスを提供する」と明言してきました。
 
 米株以上に強いのが欧州株ですが、イギリスの株価指数は今月2018年5月の高値を4年9ヵ月ぶりに抜いて過去最高値を更新しました。続いてフランスの株価指数も過去最高値を更新。ドイツのDAX指数も2月9日にザラ場で1.万5658まで上昇して、昨年2月以来1年ぶりの高値になりました。これでDAX指数は2021年11月のザラ場での過去最高値1万6290から昨年9月の安値1万1862までの下げ幅の85%を戻したので、ドイツの株価も過去最高値を更新しに行くとみられます。

 アジア市場でも既にインドの株価が過去最高値を更新しました。中国の上海総合指数も昨年7月以来の高値になってきましたが、今月は3ヵ月線と12ヵ月線がゴールデンクロスしてきました。前回は2020年7月末に3310でゴールデンクロスして、そこから21年2月の高値3731まで更に12.7%値上がりしていきました。
 
  このようにイギリス、フランス、インドなど次々に過去最高値を更新する株式市場が表れてきており、米株指数も直近で2020年6月以来のゴールデンクロスを実現するなど基調の変化が出ています。したがってそうした大きな基調の変化をふまえたうえで短期的な変動をとらえなければならないと思います。
 
 このような状況ですから、今の局面ではまだまだ株価の上昇に対して懐疑的な見方をする向きが多いのが当たり前なのです。2020年3月の底打ち後もそうでした。
 
 したがって私はあの2020年の相場の再現になるとみており、前回も書いたように2020年5月の時を思い出しながら投資作戦を進めていただいています。
 
 日本株も日経平均を見ていると引き続きイライラするような形です。しかしバリュー株中心に強い値上がりを見せる株は相次いでおり、TOPIXバリュー株指数は実に5年1ヵ月ぶりに新高値となりました。東証銀行株指数も今週は同じく5年1ヵ月ぶりの高値になりました。前回も書いたように強いものに積極的に目を向けていきましょう。大型株から小型株まで好業績、高配当利回り、低PBR株などに狙いをつけていきます。日経平均を見ていても日本株の実際の姿は全く分かりません。
 

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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