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前回指摘したようにリートが浮上してきた2023.04.28

 前回、「東証のリート(REIT)に値頃感が出てきている」と書きました。実際今週は日本株全体は下げ波乱の形になりましたがリートは堅調で、26日も日経平均が一時300円以上の下げ幅で急落したのに対して、リート指数は逆に値上りして1月末以来の高値になりました。
 
 東証に上場している東証REIT指数連動型ETF(1343)は、26日に25日線と50日線がゴールデンクロスしてきましたが、これは今年初めてです。週足チャートでは今週5週線と13週線がゴールデンクロスしてきましたが、これも今年初めてです。

 今週は特にホテル系リートの値上がりが目立っていますが、直近1年間で世界主要10都市のホテル価格を見ると、世界全体の平均ではドルベースで1.25倍になっているのに対して、東京は1.63倍にも上昇しています。また3月の全国のホテル平均稼働率は77.6%で、前月比5.6ポイント上昇しています。2020年1月以降での最高値を4ヵ月ぶりに更新しました。
 
 このような状況になっているので、海外からは日本のホテルを買収しようとする動きも活発化してきました。
 
 上場しているホテル会社の株価を見ると、日本を代表する帝国ホテル(9708)の株価は一昨年6月以来の高値。藤田観光(9722)は2018年1月以来の高値。ABホテル(6565)も2018年5月以来の高値になっています。出来高が少なすぎて推奨銘柄にはできませんが、京都ホテル(9723)や2025年の大阪万博に向けて大阪のロイヤルホテル(9713)なども侮れません。当レポートではJR西日本(9021)を買い推奨して好調に含み益を伸ばしていただいていますが、鉄道各社もホテル事業は大きな柱になっています。
 
 インバウンドの爆発に加えて、これから日本はGW,夏休みとレジャーシーズンであり、ホテル業界は更に活況を呈すると見られます。上場しているホテル株や、ホテル系のリートを見直す余地はまだあると考えられます。
 
 今週は日米共に株価は全体的に下げ波乱の形になりました。日銀の金融政策決定会合に続いて、日本のGW中である5月3日に米FOMCの結果が発表されるということで、動きづらい場面に来ました。ただ、この原稿を書いている4月26日時点では日米共に株価の大きな基調が変わったわけではなく、通常の上げ下げのリズムの範囲内と見ています。前回も書いたように、適度に上げ下げを繰り返しながら、疑いの中で方向感が定まっていきトレンドが作られます。冷静に観察していましょう。
 

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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