トップページ > 株式投資コラム > 相場観 > 弱気派はますます苦境に

弱気派はますます苦境に2023.05.12

 日本のGW中に米株の下げ波乱がありましたが、あっさりと値を戻してナスダック指数はあっという間に今年の最高値を更新しました。今週5月11日時点で昨年8月以来の高値まで上昇しています。

 
 ナスダック指数の月足チャートでは4月末に6ヵ月線と12ヵ月線がゴールデンクロスしましたが、これは前回2019年6月にゴールデンクロスして以来です。前回はそこから21年11月の史上最高値まで2倍以上に値上がりという大きな上昇トレンドを描いていきました。続いて今月は月足チャートのMACDがゴールデンクロスしてきました。これは前回2020年5月にゴールデンクロスして以来です。

 2020年は3月にコロナ暴落の大底を打ち、4月は急反発しましたが、当時多くの投資家や市場関係者は二番底の下げを心配していました。その中で私は5月に完全強気の投資作戦に切り替えました。その2020年5月に起きたゴールデンクロスが、今月3年ぶりにまた起きているわけですから、これは要注目です。私は一貫して「2020年と同じで、疑いの中で相場は育つ」と言い続けてきました。それを裏付けるチャート的な形です。
 
 米株が最安値をつけたのは昨年10月でした。私は昨年12月に「もはや10月の安値を割り込むとは考えていない」とラジオ番組などで言い切りましたが、実際に10月の安値から半年以上経っても暴落や底割れは起きていません。
 
 私は3月末に20年間続けたラジオ番組の最終回で。「弱気派は大きな考え違いをしている」とあえて注意しましたが、TOPIXを見ても3月末の終値2003ポイントから5月9日には2097まで上昇して、一昨年9月以来の高値になっています。
 
 もう下がる、今度こそ下がる、こんな上げ方はおかしいと弱気派が言い続けても現実の株価はそれを跳ね返して上げています。2020年の時も3月に大底を打ちましたが、それからもしばらくは多くの投資家や市場関係者は、どうせまた下げると疑いの目で見ていました。しかし実際はそれが裏目に出て株価は上げていったのです。今回も同じパターンだと私は考えてきました。今のところその読み通りです。
 
 海外投資家がこのところ日本株を大量に買い越しています。東証主導によるPBR1倍未満の会社への株価上昇圧力が背景にあり、企業の自社株買いなどもどんどん出ています。3月期決算の発表も全体として心配されていたほど悪くありません。つまり弱気派はますます当てが外れて買い戻しをせざるを得ない状況になっていき、それが株価をさらに押し上げる形と見ています。
 

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

セミナーのお知らせ
セミナーの様子
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら