7月29日(土)に開催された、さくらインベスト福岡セミナーで、来場者の質問に答えて「8月のジャクソンホール会合に向けて米株が値下がりすることは十分に予想できる。ただしあまり深押しを想定していると押し目買いのチャンスを逃がす可能性があるので、下値を欲張らないように。」と話しておきました。
その後8月に入ってから米株は、週足チャートを見るとNYダウは今年の最高値で陰線包み足の形になり、ナスダック指数とラッセル指数も今年の高値水準で陰線包み足になったので、米株は調整場面に入っていると見られ、この調整場面を抜け出すのを静かに見守る局面だという事をお伝えしてきました。
今週はNYダウが7月10日以来の25日線割れとなりましたが、ナスダック指数は既に8月9日の終値で50日線を割り込み、SP500指数も今週は5ヵ月ぶりに50日線を割り込んできました。ジャクソンホール会合に向けての米株の値下がりとなっています。ちなみにSP500指数は週足チャートでは今週で3本連続陰線で下げてきています。このまま確定すると今年2月の高値からの3本連続陰線以来半年ぶりの形となりますが、前回はそこから更に3月の安値まで下げていきました。今回もジャクソンホール会合に向けてさらに下げていく可能性はあります。
日本株も今週は日経平均に続いてTOPIXも16日の終値で50日線を割り込んできました。これは4ヵ月ぶりです。日経平均は日足チャートでは8月3日から18日まで11日連続で50日線を下回っています。終値で11日連続50日線を下回ったというのは、昨年12月16日から今年1月24日まで24日間下回った時以来です。しかも先週は25日線と50日線がデッドクロスしてきました。この2つが重なったのは今年1月の底打ち以降で初めてのことです。したがってそれなりの調整局面入りを示しているとお伝えしました。その局面が続いています。
ここは調整局面の底打ちを待つ場面ですが、その下げ波乱の中で逆に強さを見せている株がいくつも出ています。早見の週刊レポートで買い推奨した株だけでも今週は山崎パン(2212)やH2Oリテイリング(8242)、大黒天物産(2791)が新高値になりました。全体が下げている時は逆に強いものを狙うのがセオリーですから、引き続きそうした強い株を発掘していきたいと思います。
※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。