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米株は更に悪いチャートの形になっている2023.10.27

 先週末の早見の週刊レポートのタイトルは「株価暴落が起きやすい10月。油断禁物」としました。そして先週末の東京セミナーでは、NYダウの月足チャートが2020年2月以来の悪い形になっており、前回は翌3月にコロナ暴落になったことなど、米株のチャートが非常に悪い形になっていることを詳しく解説しました。

 案の定今週は米株の実勢を示すSP500指数やナスダック指数は、10月初めの安値を下回り底割れとなり、ナスダック指数は25日に今年最大の下げ幅を記録しました。小型株の指標であるラッセル指数に至っては昨年10月以来1年ぶりの安値に落ち込みました。債券で5%の利回りが得られるならリスクを取って株を買わなくても債券を買えばいいという理屈ですが、11月1日に結果発表のFOMCでは、利上げ見送りがコンセンサスになっています。

 

 前回書いたように10月というのは株価の大きな下げ波乱が起きやすい時期で、歴史に残る2008年のリーマンショックや1987年のブラックマンデーの大暴落、さらに昔にさかのぼれば1929年の「暗黒の木曜日」と言われる世界恐慌の始まりの大暴落も10月に起きていました。秋は危険な季節なので引き続き注意は怠れません。

 NYダウの月足チャートを見ると、上から6ヵ月、12ヵ月、24ヵ月の3本移動平均線が順の並びになっている状態で今月は24ヵ月線を下回ってきました。この形が出現したのは前回2020年2月で、その翌3月にコロナ暴落でドカンと大きく下げました。

 また米株の実勢を示すSP500指数の月足チャートを見ると、7月に高値を付けた後8月から今月で3本連続陰線となっています。SP500指数で高値からこの形が出現したのは、やはり前回2020年1月から3月にかけてのコロナ暴落の時なのです。ナスダック指数の月足チャートも7月に高値を付けた後、8月から今月で3本連続陰線となっていますが、こちらは高値からとしては前回2021年11月に史上最高値を付けた後、12月から翌年1月まで3本連続陰線で下げに転じた時以来です。前回はその後大きな下落相場に発展していきました。

 先週末の東京セミナーでも米株のチャートが非常に悪い形になっていることを詳しく解説しましたが、今週に入ってからさらに悪くなっています。日本株は今週日経500が200日線を割り込んできましたが、これは今年3月以来です。日経平均やTOPIXはそこまで悪い形になっているわけではありませんが、米株の動きが非常に悪くなっているので注意は怠れません。

※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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