早見は昨年6月の東京セミナーで、日経平均は4万の大台を目指していく方向であると話して、続いて昨年12月の東京セミナーで、日経平均が4万円の大台を目指していく大きな方向性に変わりなしということを再確認しました。そのうえで4万円の手前にある3万6000円~3万7000円の目安をまず達成することが第一の課題だとお話ししました。
今年は大発会こそ日経平均は急落でしたが、TOPIXは値上がりでスタートして、それ以降はぐんぐんと日経平均とTOPIXが共に上昇していき、バブル崩壊後の最高値を更新しました。そして今週はついに日経平均が3万6239円まで上昇して、今年の目標水準の最低線を早くも達成しました。
今年は「大きな揺れ」がキーワードですが、前回も書いたように、その大きな揺れの振幅が悪い方に振れれば、元旦に発生した能登半島地震のように大変な災厄をもたらします。株価で言えば天井打ちになるリスクもあります。しかし良い方に振れれば、あのバブル相場の再現のような大きな日本の株高で日経平均が4万円を目指すことが期待できるわけで、まずは正月から株価は良い方向に大きく振れて、最低線の目標をあっという間に達成したわけですから、その強さを認めるべきです。
早見の有料情報では、そうした方向をキャッチして12月20日に日経225レバレッジETF(1570)を2万1380円のところで買い推奨しておきましたが、今週は2万4715円まで上昇して、推奨時点から早くも15.5%の値上がり率のヒットになっています。指数を買っていないとついていけない面があるので、その指数の上昇をしっかりととらえました。
今週は日経平均の逆張り指標を見ると、RSIは16日に82.3まで上昇しました。昨年前半の上昇局面を振り返ると、RSIが80を超えたのは4月28日でしたが、その日の終値2万8856円から、その後6月16日の高値3万3772円までさらに5000円以上も上昇していきました。
また日経平均の週足チャートで13週線とのカイリ率を見ると、先週末に7.9%に拡大していました。これも昨年の上昇局面を見ると、5月に3万800円台を回復した時に8.5%に拡大。その後6月の高値3万3772円までさらに2900円以上の値上がりになりました。
このように急ピッチな日経平均の値上がりに対して当然の警戒感が出て、下げ波乱が起きてもおかしくない場面ですが、そこで逆張り指標の数値を単純に当てはめて売りに回ると、昨年前半のようにさらに上に持っていかれる可能性が十分にあるので注意が必要です。逆張り指標の落とし穴にはまらないように気をつけましょう。
※このコラムは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。