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米株に後れを取る日本株2024.05.24

 前回は「米株が強気トレンド回復」と書きました。今週も米株はNYダウ、SP500指数、ナスダック指数が揃って史上最高値を更新して、強気トレンドを回復したことを印象づけました。

 SP500指数の週足チャートは、今週5週線と13週線がゴールデンクロスしてきました。前回は昨年11月下旬に4559ポイントでゴールデンクロスして、そこから今年3月の高値5264ポイントまで15.4%上昇しました。その前は昨年4月に4137ポイントでゴールデンクロスして、そこから7月の高値4607ポイントまで11.3%上昇しました。

 またSP500指数の週足チャートは4月の安値から先週までで4本連続陽線で上げてきています。ある程度の調整局面の安値から週足が4本連続陽線で上げに転じたのは、前回はやはり昨年10月の底打ち場面から戻りに転じた時以来です。前々回はやはり昨年3月の底打ちから上昇に転じた時です。したがって先ほどの5週線と13週線のゴールデンクロスと合わせて考えると、今回は昨年10月の底打ちから上昇相場が始まった時および昨年3月の底打ちから上昇相場が始まった時と同じ形が出現しているわけです。前回「米株が強気トレンド回復」と書いた通りです。米株は3月高値から4月安値までの調整局面が終わり、新たな上昇相場が始まったと見るべきであることをチャート面からは示しています。
 
 今週は米半導体企業のエヌヴィディアの第1四半期決算が最大の注目ポイントでしたが、売上と利益共に市場予想を上回る好決算で、1株を10株に分割することも発表されました。生成AI向け半導体需要の強さを改めて示して、無事にイベントを通過しました。
 
 日本株は米株に比べると動きが重く、出遅れが目立っています。米株の主要な3つの株価指数は揃って史上最高値を更新しましたが、TOPIXがザラ場ベースでは3月の最高値から4月の安値までの下げ幅に対して84%戻り、日経平均は62%戻りにとどまっており、米株の強さに比べれば大きな差があります。

 2月の東京セミナーで中国株が大底を打ったと明言しましたが、香港の株価指数は1月の最安値から今週の高値までで33%も上昇しています。中国株を売って日本株に流れていた投資資金が、今度は日本株から中国株に逆流していることも考えられます。また今週は日本の10年国債の利回りが11年ぶりに1%台を回復しました。金利の上昇もじわじわ日本株に影響を与えてきていると思われます。こうした状況で、引き続き強さを見せる株や、ここまで下げればもういいだろうという逆張り的なとらえ方での株を発掘していきましょう。

は今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

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