日経平均は7月11日のザラ場高値4万2426円から今週26日前場の安値3万7668円まであっと言う間に4,758円も下げましたが、24日に日経平均とTOPIXは共に終値で1ヵ月ぶりに50日線を割り込み、日経平均は150日線も割り込みました。
7月の日経平均の月足チャートは史上最高値で長い上ヒゲの陰線になっています。上ヒゲの長さは2,587円の幅ですが、2,000円以上の幅の長い上ヒゲが出現したのは、アベノミクス相場が始まって以降では2013年5月の2,105円幅の上ヒゲ以来です。前回はその13年5月の高値1万5942円から翌6月の安値1万2415円まで3,527円値下り、率にして22.2%の下げとなり、アベノミクス相場が始まってから最初の大きな下げ波乱でした。単純に値幅だけで言えば今回はその時よりも長い上ヒゲであり、過去20年でも最も長い上ヒゲです。
しかも週足チャートでは今週2週線と5週線がデッドクロス。日足チャートでは11日の史上最高値のロウソク足が両側に窓を開けて高値でポツンと取り残されるアイランドリバーサルの形にもなっていました。つまり「7月11日の史上最高値4万2426円は、かなり大きな高値であり、これを再び抜くのは容易なことではない」と今週は早見の有料情報で繰り返しお伝えしました。このように7月相場は前半と後半でガラッと大きく変化しました。
半導体関連株も崩れてきましたが、東証に上場しているグローバルX半導体関連日本株式ETF(2644)の月足チャートを見ると、今月5230円の上場来高値をつけて急落して、最高値での陰線包み足になりました。ドル円も161円台から今週は151円台まで円高が加速してきましたが、一気に円高・株安に流れに急変しています。
早見は既にこのところ有料情報で半導体関連株は次々に売却指示を出して、7月22日で半導体関連株は手持ちゼロとしました。前々回の当コーナーで「半導体関連株がにぎわう中で次の新たなターゲットにも買いの手を伸ばしていただく方針だ。」と書いておきましたが、既に半導体関連株から手を引いていくことを示唆していたわけです。そうした基本戦略に沿って有料情報では機動的柔軟に相場の変化に対応してきました。
今週は米株も大きく崩れて、SP500指数は下落率が2%を超える下げがない日が2007年以来の最長記録となっていましたが、今週24日でついにそれが途切れました。ナスダック指数も24日に2022年10月以来の大きな下げになりました。SP500指数は先週の週足が史上最高値で陰線包み足で天井打ちを示唆していましたが、そのうえでの崩れです。日米ともに株価はただならぬ変化です。
は今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。