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10月は「総選挙は株高」が基本。中東情勢が問題。2024.10.04

 前回「10月は上下どちらに転んでも波乱相場」と書きましたが、9月27日に自民党総裁選で株式市場が最も嫌っていた石破氏が当選した瞬間から日本株は石破ショックで波乱相場が始まりました。
 
 日経平均は9月26日と27日の2日間で合計1900円以上も上昇したのに、週明け9月30日は石破ショックで1900円以上の下げとなり、2日間の上げ幅を帳消し。翌10月1日は700円以上も急反発したものの、今度はイランがイスラエルに対して大規模なミサイル攻撃を実施したため、10月2日は一転800円以上の下げとなり、3日はまた700円以上の値上がりというように、非常に目まぐるしく上下に激しい動きになっています。

 一方で中国の株価が猛烈な値上がりを見せて、香港の株価指数は9月11日の終値1万7108から10月2日の終値2万2443まで、短期間で31%も急上昇して、昨年2月以来1年8カ月ぶりの高値になりました。日本株を売って中国株に乗り換えているようなすさまじい値上がりになっています。

 石破政権誕生なら失望感が強まることはハッキリしていたので、ショック安は当然でしたが、石破首相は早速10月27日投票で総選挙を実施する方向を打ち出したので、既にお伝えしてきたように、株式市場は「解散・総選挙は買い」という経験則に沿って動きが強まってもおかしくありません。共同通信、日経新聞、読売新聞の世論調査によると、石破内閣の支持率は50%台に達したので、政治が安定することは株式市場には好感されます。

 今のところ石破首相は10月9日に衆議院を解散する予定です。戦後振り返ってみると、解散直前日から投票日直前日までの日経平均は、1967年以降17回連続で上昇しています。半世紀以上にわたりこれだけの連勝記録を作っているわけですから、これを無視するわけにはいきません。したがって今回も経験則に従って10月相場は上昇期待を持ちたいというのが基本です。

 それを阻止するような要因として出てきたのが中東情勢の悪化という地政学的なリスクです。

 石破首相は、自分が総裁選で当選した直後いきなり日本株がショック安になったことから、さすがに株式市場を崩さないように配慮をする軌道修正をして、利上げについても「今はその時期ではない」と否定しました。選挙に勝つために株式市場を敵に回すような政策は出して来ないとみられます。したがってさしあたり怖いのはイランとイスラエルの戦争がさらに拡大して収拾がつかなくなる事態に発展することです。それさえなければ「総選挙は株高」という目で見ていましょう。

当レポートは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・一部修正したものになります。

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