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上昇トレンドの中での変調に注意2025.10.03

 いよいよ10月相場に入りました。何回も繰り返し指摘してきたように、世界恐慌に突入した1929年の暗黒の木曜日大暴落、1987年のブラックマンデー大暴落、2008年のリーマンショック大暴落などの歴史的な大暴落は、いずれも10月に起きています。もちろん毎年10月に必ず暴落が起きるわけではありませんが、日米ともに株価が史上最高値を更新している場面でもあり注意は怠れないということを再三書いてきました。

 日経平均は9月19日に4万5852円の最高値、TOPIXは9月26日に3205ポイントの最高値をつけて今週は急落してきています。

 TOPIXを見ると、日足チャートでは今週10月1日の終値で25日線を割り込みました。終値で25日線を割り込んだのは6月23日以来です。同じく10月1日に一目均衡表でも遅行線と日々線がデッドクロスしました。

 またTOPIXの週足チャートでは、2週線と5週線がデッドクロスしそうになってきています。このデッドクロスが実現すると、6月にゴールデンクロスして以来のことです。週足チャートのMACDが今週は下向きに転じましたが、このまま確定すると4月の大底以降で初めてとなります。

 一方米国では今週は米政府機関の閉鎖問題がのしかかりました。過去の例を見ると閉鎖期間は平均8日間ですから、米国経済や社会活動に重大な影響が出るとは考えにくく、冷静に見るべきだと思います。実際閉鎖直後は米株は下げても、結局その後は上昇していました。また米国は雇用情勢が悪化しているため、10月の利下げ確率は9割以上に達しています。景気後退は悪材料ですが、同時に引き続き予防的な利下げが株価を支える効果もあり、政府機関の閉鎖は利下げの追い風にもなるでしょう。実際今週米株はNYダウとSP500指数、そしてナスダック指数が史上最高値を更新しました。
 
 その他では、10月は日銀が利上げを実施するかどうかも大きな注目ポイントで、東京市場では10月の利上げを織り込む動きになってきましたが、株式市場では銀行株が利上げ期待を背景にどこまで頑張るかが要注目です。

 いずれにしても日米ともに今のところ大きな上昇トレンドは崩れていませんが、油断は出来ませんので、十分に注意しながら見ていきましょう。

※当レポートは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋ものになります。

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