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日本株は53年ぶりの強い形2025.10.10

 自民党総裁選で高市早苗氏が奇跡的な勝利となったことで、株価やドル円などの流れが激変しました。ドル円は今月初めの146円台から今週は153円まで7円も大幅な円安になっています。今年のキーワードは「崩れる」でしたが、まさに円が崩れていっています。

 日経平均も今月1日の安値4万4357円から、今週は4万8527円まで4170円もの大幅な上昇となり、TOPIXと共に史上最高値を更新しました。多くの投資家や市場関係者は、結局決選投票で高市氏が敗北するとの読みが多数だったので、劇的な結果でパニック的に買われる形になりました。

 これにより以前から指摘してきたように、日経平均の月足は4月から今月で7ヵ月連続陽線〇となっています。今月このまま確定すると、4月から10月までの7ヵ月連続陽線〇というのは戦後1972年のたった1回しか例がありません。

 1972年というのは1月から12月まで全て陽線〇というとんでもない年でした。田中角栄内閣による日本列島改造ブームに乗っての猛烈な株高でした。早見は中学生の時から会社四季報を読み始めていましたが、その私が当時最初に目にして体感したのが、この列島改造ブームの大上昇相場でした。その1972年以来53年ぶりの形で日経平均が上昇しているのです。
 
 最近では2012年の総選挙で自民党が勝利して、民主党からの政権交代でアベノミクス相場が始まった時とも同じ空気です。円安・株高の同時進行もアベノミクス相場のスタートの時と同じであり、高市氏は安倍元首相の志を継ぐという立場ですから、これは偶然の一致ではありません。

 1972年も2012年も、共通しているのは新政権の誕生による強烈な株価上昇だということです。今回はこの記事を書いている段階では高市氏は総理大臣になっていませんが、高市政権誕生を前提にしているので同じ形です。
 
 このような時は1972年も2012年の時もそうでしたが、基本的に相場の勢いに逆らってはいけません。もちろん短期的に行き過ぎで下げることはあるので注意は必要ですが、大きな上昇相場が始まったということを前提にして考えるべきです。

 高市氏が総理大臣になることについては公明党との間で協議まとまらず、公明党は連立離脱を決めました。このため10月10日(金)引け後の日経平均は急落しています。史上最高値を更新していたところに冷や水をかけられました。

 円安が加速しているので10月は日銀が利上げを実施する可能性もありますが、短期的に行き過ぎた動きになっていたのでその点は要注意です。

※当レポートは今週木曜発行の会員向けレポートから抜粋・加筆したものになります。

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