日本の9月の日銀短観は大企業製造業の景況感を示す業況判断DIが前回6月比マイナス2ポイントのプラス5となり、6年3ヵ月ぶりの低水準に落ち込んだ。
海外でも中国の9月の製造業購買担当者景気指数は49・8で、好不況の分かれ目である50を5ヵ月連続で下回った。そしてアメリカの9月のISM製造業景況指数も市場予想の50を下回る47・8となり、2ヵ月連続で50を下回って2009年6月以来の低水準に落ち込んだ。ドイツをはじめ欧州各国の景気指数も大きく悪化しており、日米欧中の景気の悪さがさらに目についている。
こうしたことを背景に、アメリカもFRBの追加緩和が考えられ、次回FOMCでの利下げ確率は95%に上昇した。日本の場合も10月末の日銀金融政策決定会合で金融緩和に向けて踏み込んでくる可能性は9月よりも現実味を帯びてきていると思う。
金融緩和の流れを背景に、株価にも一定の下を支える力が期待できそうだ。日米共に9月は株価が値上がりしたが、今月は金融緩和への期待感がどのように影響するか要注目と言える。
■日経平均 週足
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。