前回の当コラムでも新春の注目材料として自動運転関連の有力ベンチャーであるZMPの上場問題を取り上げておいた。2016年1―3月に上場するのではないかという期待が高まってきており、早ければ2月上場の線が取りざたされている。
すでに株式市場では大納会に向けてアイサンテクノロジー(4667)、アートスパークHD(3663)、ドリームインキュベータ(4310)など関連銘柄が次々と力強い値上がりを見せている。セミナーで取り上げたハーツユナイテッド(3676)やパスコ(9232)、 「九星気学と干支からみた2016年大予測」で取り上げた萩原電気(7467)なども値上がりしてきた。
また人工合成クモ糸素材のスパイバーの上場も期待されている。人工クモの糸は夢の素材として大いに注目されており、12月半ばに日本政策金融公庫がスパイバーに対して3億円の運転資金融資を発表した。これは新事業型資本性ローンと言われるもので、自己資本とみなされる形であり、これにより企業側は金融機関から更に新規融資が受けやすくなるメリットがある。事業化や上場に向けて着々と進んでいると思われる。2016年はZMPとスパイバーがおそらく2大目玉案件として年初から思惑視されて行くだろう。
株式市場でも関連銘柄の動きが引き続き目が離せない。特にZMPは新春相場での期待が大きいだけに発表が待たれるが、すでに関連銘柄の株価が先行して値上がりしているだけに、ZMPの上場が報道されたところでひとまず材料出尽くし、織り込み済みとなる可能性もあるので、その点は十分に注意しておきたい。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。