前回の当コラムでも原油の大暴落が止まっていない事をお伝えしておいたが、その後NYの原油相場は終値ベースで1月20日に26ドル55セントまで下げた。暴落が始まった2014年6月の高値107ドル台から76%もの下落率になっている。今週は31ドル台まで終値では回復してきているが、まだ大底を打ったと断言はできない。
しかし前回も指摘したように24ヵ月線とのカイリ率は1月26日時点でマイナス53・6%に達しており、依然として2009年1月のマイナス51・6%を上回っている。様々な悪材料が横たわっているが、そうした悪材料だらけの総悲観の中で相場は大底を打つということも考えておかなければならない。
東証に上場している原油のETFやETNの出来高を見ると、原油ダブル・ブルETN(2038)の今月の出来高は650万株で、上場以来の最高を記録し前月比1・8倍に増えている。WTI原油ETF(1671)の出来高も今月は上場以来の最高となり、個人投資家による反発狙いの逆張り買いが増えて来ていることが分かる。
1月のセミナーでは原油に対してどのような目で取り組んでいくか詳しくお話をしておいた。それに沿って今後は様子を見ながら粛々と対応していく予定だ。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。