NYダウは3月12日の安値1万7620ドルから23日の高値1万8205ドルまで上昇して、3月2日につけた史上最高値1万8288ドルに近付いてきた。この場面でNYダウにはヒンデンブルグ・オーメンと言われる売りシグナルが点灯した。
これはいくつかの条件が揃った時に点灯するもので、過去の例ではヒンデンブルグ・オーメンが出た後は、100%と言っていいほどNYダウは下げ相場を演じている。特に暴落相場の時にはその直前に必ずヒンデンブルグ・オーメンが点灯していたので、市場関係者や投資家の間で関心が高まってきている。
実際には暴落になるケースは少なく、平均するとその後の下落率は5~7%程と言われているが、程度の差はあれ、ある程度の下げ局面には入るという経験則があるので、今回もここまでの値上がりが戻り売りの形を作るのではないかという見方に繋がっている。
日本株はアメリカ離れのような形になっているが、果たしてNYダウがこれから崩れていくのかどうか、それによる日本株への影響は注意しながら見ていく必要がある。
ちなみに、NYダウの週足や月足のMACDはデッドクロスやゴールデンクロスを頻繁に繰り返しやすい状況にあり、明確に方向感が定まったわけではなく、3月24日には5日線と25日線がゴールデンクロスしてきた。このレポートを作成している3月25日の段階では、ヒンデンブルグ・オーメン以外に明確に弱いテクニカル的な形が出たとは言えない。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。