株価が大きな調整局面に入った時に個人投資家の間から最も悲鳴があがるのが、特定の株に集中買いをしているケース、しかもそれを信用取引で目一杯買い込んでいるケースだ。
多くの個人投資家は、自分の買った株が値上がりすることだけを前提として、値下がりするリスクを軽く見ている。株式投資は利益が保証されているわけではないので、銘柄や業種、買う時期等の適度な分散をしておかないと見込み違いになった時に身動きがとれなくなるどころか、大変な損失を被ることになりかねない。
特に特定の株を信用取引で目一杯買いこむやり方はバクチ以外の何物でもなく、致命的な大損で財産を失っても文句は言えない。
むやみやたらに手持ち銘柄数を増やす必要もないが、おおよそ3~5銘柄程度には分散して、なおかつ業種やテーマも別々のものにしていかなければならない。そして買う時期も集中しないようにしよう。同じ時期に値上がりするものは、同じ時期に調整局面に入りやすいからだ。したがって、材料や銘柄にホレてはならない。
もちろん、ロスカットルールを厳守して致命的な損失にならないよう食い止めることは言うまでもない。利食いもあまり欲張らずに適度に回転を効かせていくやり方も必要になる。
こうしたことを心掛けながら一発勝負の大儲け狙いではなく、着実に利益が増えていくやり方をお勧めする。特に株式投資の経験が浅い方々や見込み違いになった時に自分で判断ができない性格的に弱い方々はこうしたことを徹底するべきだ。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。