12月8日に日本の7―9月期GDPの改定値が発表される。11月に発表された速報値では2期連続のマイナス成長となり、一般的には景気後退局面に入ったと見られていた。
しかし民間シンクタンク12社の予測によると、8日発表の改定値は12社の平均で年率マイナス0・1%で、速報値のマイナス0・8%よりマイナス幅が縮小する見込みとなっている。
この背景にあるのは設備投資が増えてきていることだ。12月1日に発表された法人企業統計によると、7―9月期の国内設備投資額は前年同期比11・2%増加した。金額では10兆4937億円で、これはリーマンショック前のピークであった2006年当時の水準よりも25%程下回っている。
それだけに政府は企業に対して法人税減税との引き換えで、設備投資を増やして行くように呼びかけている。企業側もおいそれと素直に投資額を増やして行けるとは思えないが、それでも国策で設備投資拡大を推進しようという流れになってきたことは間違いない。
したがって株式市場でも新たな国策に沿ったテーマとして設備投資というキーワードが注目されそうだ。このところ直近ではファナック、アマダなどが9月末以降順調に右上がりの上昇トレンドを保ち戻り高値を更新し続けている。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。