世界的に株価が大きく下げて来ており、リスク回避の動きが鮮明になってきた。それを背景に今週は特に金相場が急速に値上がりを見せた。2月8日にNYの金相場は一時43ドル70セント高の1201ドル40セントまで急騰して、昨年6月19日以来の1200ドル台回復となった。
特に直近ではギリシャやドイツ、イタリアなどの信用不安が再燃してきており、ドイツ銀行のCDSが跳ね上がるなど不穏な動きになってきた。
安全資産として金を見直す動きが台頭してきた形だが、東証に上場しているSPDRゴールドシェア(1326)も1月の安値から2月9日の高値1万3190円まで8・5%値上がりしてきた。昨年1月の高値1万4850円から右下がりの上値抵抗ラインが作られていたが、ちょうどこのラインのところまで上げて来ており、ここからが正念場と言える。
1月の月足は安値で陽線つつみ足の形になったが、2014年6月にも同じ形が出現し底打ちシグナルともなっていた。金相場は2月にひとまず高値を付けて調整に入りやすい季節的なパターンがあるが、今回はどうか注目が怠れない。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。