年末に相場全体の大きな下げ波乱が起きたが、日経平均やマザーズ指数などに比べて強さを見せたのがREIT(リート)である。上場REITをひとまとめにしている東証REIT指数連動型ETF(1343)は一昨年11月の底値から一貫して右上がりの基調を保っており、12月に一時的に急落はしたものの、すぐに元に戻って直近今週では12月の高値を抜き、一昨年2月以来の水準まで上昇している。
投資家の間には配当利回りが高い株を好む向きも多いが、普通の株式の場合には昨年末の下げ波乱でも浮き彫りになったように、高配当利回り株といえども株価が大きく値下がりする。それによって配当利回りなど簡単に吹き飛んでしまう。それに対して上場REITは配当利回り4%前後のものがゴロゴロあるが、指数の動きを見ても分かるように株式よりも下げが浅く、立ち直りが早い。したがって配当利回りに着目して投資するのであればREITを見直すべきだと思う。
海外投資家は一貫して日本株を売り続けているが、その海外投資家は12月にREITを150億円買い越しており、この結果昨年1年間の買い越し額は3057億円で、2007年以来11年ぶりの買い越し額になっている。短期的な値幅稼ぎは株式に任せて、配当利回りを追求するのであればREITを見直すべきだ。
■東証REIT指数連動型ETF(1343) 月足 ※推奨銘柄ではありません。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。