前号の当コーナーで、「NYダウの下げ過ぎ」について解説した。その後今週は一時過去最大の下げ幅で2万3690ドルまで突っ込んだが、翌日は一転して過去3番目の上げ幅で急反発した。この結果今週の週足チャートは火曜日の大会で極めて長い下ヒゲを引いていた。
ところが木曜日にNYダウはまた過去最大の大きな下げ幅で急落して、今週に入ってから2万3690~2万3700ドルのところで下げ止まっていたのが、また安値を更新してしまった。この結果火曜日の段階で作られていた週足の長い下ヒゲはあっさり否定され、NYダウは底割れとなっており、しかも2月の史上最高値からたった19日間で2割以上の下落率になったのは89年ぶりのことであり、歴史的な事態だ。
同時に株価の暴落を受けてFRBが利下げだけでなく幅広い資産購入に動き出してきた。今回は過去に例が無い最速の株価暴落でベアマーケットに転換したが、リーマンショックに突入していくスタートになった2007年の天井打ちの時も、最初の暴落からいったん戻り局面に入り、安心感が出たところから再び2008年に暴落が始まった。今回はむしろブラックマンデーを思い出させる形と言える。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。