これからいよいよ3月期決算の発表シーズンに入るが、それが終ると6月下旬には株主総会が集中して開催される。しかし今年は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため多くの人が集まるようなイベントなどは自粛しようという流れになっている。このため株主総会が例年のように予定通り開催できるか危ぶまれている。
そこで経済産業省では、企業が株主総会に出席する人数を制限することを認めて、仮に出席者がゼロでも総会を開催できるとの見解を明らかにした。またこうした社会情勢に合わせて株主総会をインターネットで中継したりする試みも出てきている。実際に3月末に開催されたGMOインターネット(9449東証1部)の株主総会は、インターネットで中継する方式を取り入れて、出席者は例年の1,000人以上からわずか18人に減少した。
株主総会自体は法的には実際に会場を設けて開催しなければならないため、完全にネットのみでの開催は認められないが、当局はたとえ小さな会議室のような場所でも開催できるとの見解を示しているので、来場者を極力減らしてネット中継方式を取り入れる企業は増えてくると思われる。その場合は会場に来ない株主に不利益にならないように、そうした株主への情報提供も必要になる。こうしたことからネット中継を請け負う会社に問い合わせが殺到しているとのことだ。
株式市場ではネット中継株主総会の関連株として代表的なのがブイキューブ(3681東証1部)とJストリーム(4308マザーズ)の2銘柄だ。ブイキューブはテレワークの関連株として広く知られているが、自社の株主総会もインターネット中継方式を取り入れている。企業の継続前提に重要事象がついているので、公式に買い推奨銘柄に取り上げることは出来ないが、この新型コロナウイルス問題でテレワークの導入も急増しており、まさに時流に乗った最たる株と言える。月足チャートは今月で7本連続陽線で上げてきており、上場以来初めての強い形で大相場コースを暗示している。Jストリームも月足チャートを見ると、2005年に4,440円の最高値をつけた 時以来の大相場コースの形になってきた。
※ブイキューブ(3681)週足
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。