近年、特に昨年以降、個人投資家の間で日経平均のETFを積極的に売り買いする動きが広がっている。売買代金もかなりの規模になってきた。何千もある個別銘柄の中から選ぶのも面白いが、相場全体をとらえて日経平均やTOPIXの上下のトレンドに対応するのも非常に分かりやすい投資戦略だ。
具体的には、東証に上場しているTOPIX連動型ETF(1306)や日経225連動型ETF(1321)は以前から知られているが、更に大きな値上がり率を期待するものとして、日経225レバレッジETF(1570)、TOPIXブル2倍ETF(1568)の2本は、日経平均やTOPIXの上昇率の2倍変動するように設定されているので、全体的に上げ相場のトレンドと見る時は、この2つを買うことにより高いパフォーマンスを得られる。
逆に下げ相場と見るときは、日経225インバースETF(1571)やTOPIXベアETF(1569)を買うことにより、日経平均やTOPIXが値下がりすると、それとほぼ同じ変動率で価格が上昇するので値上がり益を得ることができる。この2本は日経平均やTOPIXをカラ売りするのと同じ意味だ。こうしたETFを上下のトレンドに合わせてその都度積極的に活用することにより、細かな材料などは考えなくても自然に相場全体のトレンドに素直についていくことが可能になる。いずれも1株単位で、極めて少額から始めることができるため、諸般の事情でカラ売りが出来ない投資家にとっては使い勝手が良い。
もちろん、日経平均が下げトレンドに入ったと見た時には、日経225インバースETFの買いではなく、日経225レバレッジETFをカラ売りすることにより大きな変動益を得ることができる。各自研究して活用してみると良いだろう。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。