山中教授のiPS細胞でのノーベル賞受賞をきっかけに、日本国内ではiPS細胞を始めとする再生医療の将来性に注目度が高まってきている。この分野で世界のトップを駆け抜けていくには課題も山積みになっており、民間の努力だけでは限界がある。
そこで民主・自民・公明の3党は再生医療法案の議員立法による成立を目指して超党派で検討を進めている。この法律を整備することにより迅速、安全に研究開発を進め、実用化を早めるための後押しをしていくことになる。
この法律の中心になるのは「再生医療の開発普及は国の責務」と規定し、研究への助成、事業参入の促進、様々な試験研究を円滑に進めるための環境整備、研究者の人材育成などを盛り込んでいる。
また、iPS細胞で大きな課題となっている安全性の確保や生命倫理への配慮も求めている。
国内ではまず理化学研究所による網膜再生の臨床試験が来年度から始まる予定になっている。
ノーベル賞受賞を契機にこの分野の研究開発はこれから飛躍的にスピードアップがなされていくと見られるので、株式市場でも引き続き注目が怠れないだろう。
最も買い人気を集めたタカラバイオ(4974)は10月17日に1010円の最高値を付けた後、一時720円まで急反落した。早見はメールやFAX会員の方々には10月18日に800円のところで持ち株半分利食いを指示した。これで十分に利益を確保して、残り半分の株は今後の成り行きをじっくり見守っていくスタンスを取っている。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。