ロシアの経済不安やギリシャ問題、加えて、フランスでの同時テロをきっかけとするイスラム過激派との争いなど、不穏なムードが高まってきているため、金相場がここへきてまた値上がり基調を強めてきている。
早見は、一昨年春先に円建て金相場が歴史的最高値のところで現物の金を全て利食っていただいた。その後一昨年4月~6月にかけて金相場は大きく下げたが、昨年11月ごろからまた値上がり基調が鮮明になってきている。
東証に上場している世界最大の金ETFであるSPDRゴールド・シェアも一昨年9月以降強力な上値抵抗ラインになっていた1万3610円を突破して、一昨年5月以来の1万4000円台回復を達成した。今年はアメリカが利上げに転じる可能性が大きいので、金については割り引いて考える必要がある。
ここはかつてのような長期的観点で金を買うのではなく、あくまでも短期的な視点でリスク回避の金買いをどのように行っていくかという視点であれば、金のETFを活用することも検討に値するだろう。機動的、柔軟に取り組むようにしよう。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。