6月の東京セミナーで注目株として取り上げたミクシィ(2121)が7月7日の引け後突然大規模なファイナンスを発表した。海外での公募増資と自己株の処分、更に筆頭株主の笠原会長が保有株を最大270万株売りだす等、総額最大で393億円にのぼる大規模な資金調達だ。
手元資金が十分にあるはずにも関わらず、ここでの大型資金調達はマーケットにとっては想定外で、株価も当然ながら急落した。ただ、ミクシィについては8月7日に実施される予定のJPX日経400指数採用銘柄入れ替えで、新規採用の有力候補とされており、かねてから東証一部への昇格も常に底流で思惑となっていた。
そうしたことを考え合わせると、この意表を突かれた突然のファイナンス発表で株価が下げたのは当然としても、ある程度のところで押し目買いが入り、材料によっては持ち直していく可能性がある。
したがって、現状ではそのまま持続して頂いているが、今週は週足チャートで2週線が下向きに転じ、日足チャートではカギ足が陰転してきた。6000円割れで25日線のところまで下げてきたが、ここからの株価の動きに注意を払いつつ、まずはJPX日経400指数の採用銘柄となるかどうか、発表を待ちたい。ひとまず冷静に観察していよう。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。