かねてより長年に渡り協議が進められてきたイランと欧米などによる核協議が7月14日に最終合意した。イランの核開発を今後長期間に渡り制限する代わりに、国連や欧米などが実施してきたイランに対する経済制裁を段階的に解除する必要がある。
これにより、大きな影響が出そうなのが原油相場だ。経済制裁の解除により世界有数の産油国であるイランの原油供給が拡大されれば、国際的な原油相場にとって大きな下げ圧力になる。この問題は以前から分かっていたことだが、核協議がいつ合意に達するかの目途がハッキリとしていなかった。今回合意となることで、原油相場にとっては大きな悪材料となり、大きな売り圧力となる。
今年3月に43ドル台まで下落していた原油相場は6月に61ドル台まで上昇して底打ち感を強めていたが、直近では51ドル台まで値下がりしてきた。週刊レポート会員向けにも既に原油ダブル・ブルETN(2038)の売却を指示しておいたが、原油相場からはしばらく手を引いて様子を見るべきだろう。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。