中国経済の減速傾向が国際商品市況に大きな影響を与えている。代表的な指数であるCRB指数はリーマンショック後の安値を割り込み、12年ぶりの安値に落ち込んだ。
NYの原油相場も45ドル割れ寸前まで下落して4ヵ月半ぶりの安値、LME銅相場も6年ぶりの安値になっている。早見もひと頃は原油に目を向けて買いをお勧めしていた時期もあったが、とっくの昔に手を引き、現在は一切手出しをさせずに下げ相場を眺めている。
イランへの経済制裁が解除される可能性が強まり、これを踏まえてイランの石油相が原油を日量50万バレル増産、数か月以内に100万バレル増産するという見通しを示し、完全に相場が壊れた形だ。株式市場でも資源関連株には強烈な逆風になっており、石油関連株、総合商社株にはとても手を出せない状態だ。
早見もこうした資源関連株には現時点で一切買いはお勧めしておらず、持続している銘柄もない。三菱商事(8058)は今週2400円を割り込み、4ヵ月ぶりの安値になったが、2月初め以来の200日線割れにもなってしまった。
中国経済の減速、アメリカの利上げ接近等、商品市況にとってはマイナス要因ばかりであり、しばらくは投資対象には出来ないだろう。
※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。