前回の当コラムで、日経平均の月足一目均衡表で転換線と基準線がゴールデンクロスしてきたことをお伝えしました。これは前回アベノミクス相場がスタートした2013年1月にゴールデンクロスして以来、4年4ヵ月ぶりです。
大きな下げ局面と長い調整期間を経て、尚且つ月足の基準線が右上がりの状態でゴールデンクロスしてきたというのは、前々回も小泉郵政改革ミニバブル相場が始まった後の2004年に入ってからでした。いずれもその後の大きな上昇相場の到来を告げたシグナルになっていました。
既にここまでで日経平均は2015年6月の最高値2万952円からの下げ幅の84%を戻している事もあり、それだけに今回も今後の動きが大いに注目されます。さすがにアベノミクス相場が2015年で天井を打ったと誰もが思える形になったわけですが、ここまでの戻りでまさに奇跡と言えるような形になってきました。
そうした中でトランプ大統領がロシアの外相にイスラム国に関する機密情報を漏らした問題が浮上し、解任された前FBI長官に対する圧力などスキャンダル的な問題が表面化して日経平均は急落してきました。こうした事柄を消化していかなければなりません。
とりあえず2万円の手前で頭を押さえられており、今週はドル円も114円台から110円台に円高に反転してパラボリックが陰転しており、短期的な調整局面入りを示唆しています。大きな捉え方と短期的な捉え方は当然分けて考えなければなりません。
週末の動きを見ると、やはり新興市場の強さが光ります。
※こちらのコラムは毎週水曜発行の会員向けレポートから抜粋・追記したものになります。