NYダウ9連騰で株式市場に買い安心感が広がっており、ヘリマネ・追加緩和や大規模経済対策期待を背景に、ドル円相場も急ピッチの円安地合いが続いていましたが、目先は調整色が強まっています。まずヘリマネについては、Bloombergの「いつも」の記者が「日銀内で巨額の長期国債を買い続ける現在の量的・質的緩和持続の可能性について懸念を示す動きが増えつつある」と21日に報じました。現在の緩和行動への否定です。となると、ここのところヘリマネの期待が強まってしまっていましたが、現実的には現在の緩和持続・拡大が現実路線かもしれないという観測も。
また英BBCのラジオ放送で、6月に収録された黒田総裁の発言が報じられました。6月時点で黒田総裁は「ヘリマネの導入は必要が無い」とコメントしており、いよいよ目先はヘリマネ期待が剥落するような雰囲気になってきています。ドル円相場は107円49銭まで上昇した後失速し、現在105円70銭台まで値を消してきました。日足の一目均衡表の雲の上限でキレイに抑えられ、90日線もしっかりレジスタンスとなって反落している、セオリー通りの形になっています。
日銀会合は来週7月28-29日にかけて開催されますが、次回は9月になります。9月というと補正予算で20兆円の経済政策への期待が高まる報道が出てきました。もし何か大きくやれるのならば、9月の方が効果がありそうですし、9月は一部でFRBの利上げ見通しも出てきており、色々な意味で行動がありそうです。となると、ここはちょっとお茶を濁すような緩和行動をして、何か出来るとしたら9月でしょうか?もし日銀が、ゼロ回答であれば、直近よく見る日銀決定後の激しい下げを巻き込みそうです。