横尾寧子のFXのはじめかた

 日を追うごとにコロナウイルス禍が深刻度を増している状況ですが、中国・イタリアと感染の中心が移りかわり、今はアメリカが最大の中心国になると懸念されています。すでにNY、カリフォルニア、イリノイ州は外出禁止の対応もされていますが、これに伴いレイオフや解雇が続々と深刻化してきました。一部の話では、外出禁止のNYの飲食店では95%が従業員を解雇したといわれています。
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 各国中銀が次々と政策を打ち出し、政府当局も財政政策を打ち出していますが、リスク拡大の懸念は全く沈静化を見せません。流動性確保のためドル買いが続いており、対ポンドでは1985年3月以来35年ぶりの水準までドル高が進んでいます。
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 今週はドル円が週明けにギャップダウンして始まりました。ドル円は火曜日にはギャップをいったん埋めましたが、その他クロス円は埋められずにずる下げの動きになっています。
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 3月に入り、相場の地合いは悪化の一色です。新型コロナウイルスの影響による景気減速リスクの意識が強まってきており、3日のアジア時間にまずRBAが定例会合で25bpのサプライズ利下げを実施(予想は据え置き)、政策金利を史上初の0.5%としました。続いて新興国からマレーシアが利下げを実施し、大サプライズになったのがNY時間のアメリカです。緊急のFOMCによって50bpの利下げ実施が決定しました。FOMCを目前に控える中での緊急会合は2008年10月8日のリーマン破綻直後のショック安を髣髴とさせます。ただし、この時の利下げは「協調利下げ」であり、米だけでなく欧州、英国、カナダ、スイス、スウェーデンが一気に50bpの利下げを実施しましたが(スイスのみ25bp)、全く材料視されませんでした。その後2008年10月24日の、リーマンショック最悪の株価暴落が発生し、直後の10月29日の定例FOMCにて追加の50bpの利下げし、以降利下げが続いていきました。
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 先週は、ドルが一極集中型で一気に112円台まで急騰したドル円でしたが、パンデミックの様相に近づきつつあるコロナウイルス懸念で世界の金融市場が大荒れとなっており、27日の米株は下げ幅で過去最大を記録するなど、リスクオフの流れが急速に強まっています。
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 110円台に乗せると押し戻されて109円台下げるという動きが長く続いていたドル円相場が、2月19日のNY時間に110円30銭の1月高値を突破して以降上伸し、一時112円台にのせるドル高となりました。直近で出てきた米指標が好結果だったことや、コロナウイルスの発生地である中国の湖北省以外の地域での感染者数が15日連続して減少しているという安心感から、市場がリスク取りに傾いたということも大きな要因だったと思います。そして何より、どの国よりも何かと『安心』であるアメリカの通貨・ドルに対する信認もあり、ドル一極集中の流れが強まりつつあります。

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 12日は中国政府の新型コロナウイルスの感染者が10日ぶりに減少し2千人を割り込んだという発表を受けて安心感が広がっていたのが一転、13日の日本市場の寄り付き前には感染者が1万4840件に増加したという報道で、ドル円、クロス円共に一気に円高に傾く地合いが続くなど、相変わらず新型コロナウイルス報道に右往左往させられる相場が続いています。ただ、これについては判断基準の変更があったことで数字が大きく変わったという注釈もあり、今もまだウイルスが拡大しているというわけではないことで、目先は下げたところが良い押し目になるのではないかという動きになっています。

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 中国の春節休暇が終わり、中国人民銀行によるマーケットの下支えもあり、金融市場でのコロナウイルス不安は収束に向かってきました。加えて、中国浙江大学研究チームが新型コロナウイルスを抑える可能性のある薬を発見したと報じられたことに加え、英研究チームにより新型コロナウイルスのワクチン開発に大きな進展があったという報道も好感し、2月5日のNY市場は大幅高になり、ドル円も109円アッパーまで値を伸ばしてきました。新型コロナウイルスの感染者はまだ増えていますが、増加率は減少しており、この問題についての相場のセンチメントは大きく変化してきました。

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 29日に行われたアメリカのFOMCでは、事前予想通り金利据え置きが決定されました。海外景気やインフレ圧力を注視するとし、声明文を見ると個人消費はインフレについて若干の下方修正が見られましたが、総じて内容は変わらず。為替市場は無風通貨となりました。全体的には何か問題が生じた時には利下げの対応をするという雰囲気が強まったことから、年内利下げ回数の予想は1.6回(従来予想1.2回)と次の行動は利下げであるという雰囲気がやや強まったという印象です。

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 ドイツ欧州経済センターが21日に発表した1月のZEW景気期待指数は、前月の10.7から大きく上昇して26.7という好結果になりました。この数字は2015年7月以来となり、米中問題が深刻化する中、特に中国との結びつきの強いドイツ経済には厳しい状況が続きましたが、両国関係の雪解け(一層の悪化がないという程度か)がうかがえたことで、目先的には安心感が広がってきている様子がうかがえます。

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