横尾寧子のFXのはじめかた

 ドル円、ポンド円以外の通貨を見てみると、カナダドル円は安定した動きになっています。政策金利も1・75%で今のところは据え置きの公算ですし、経済も他国に比べて減速感は弱めですが、政治が一枚岩ではない点は少し気になります。2020年の金融政策会合は1月22日、日銀会合の翌日で先進国の中では年始の早い段階での会合を迎えます。

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昨年暮れ、2018年は年間を通してボラがなかったと嘆いたコラムを書いていましたが、残念ながら2年連続で為替相場はあまり活発な動きが見られませんでした。今年1年間で一番動いたのが年始のフラッシュクラッシュですからたまりません。

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英、2016年のEU離脱を問う国民投票から3年、離脱から数度の延期を経てきましたが、12月12日に行われた総選挙によって、EUとの合意に達しているジョンソン政権率いる保守党が単独過半数を制し、選挙に圧勝しました。これで、2020年1月末に控える離脱期限に向けて、EUとの合意をもっての離脱に向かう道筋がやっと見えてきました。さすがにここからはひっくり返らないだろうと思われます。12日の投票が始まると、出口調査でも保守党の圧勝が報じられ、英ポンドは13日の日本時間オープンはギャップアップしてスタートしました。

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11月28日(木)の米国感謝祭が通過し、いよいよ年末相場が本番です。・・・が、今年はどの通貨も気を吐きません。感謝祭の後は、ドルを筆頭に動きが出やすくなるのが恒例ですが、今年はその動きも見えてきません。

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26日に行われたロウRBA総裁の講演が事前に注目されていました。この中で総裁は「豪州がQEを必要とする可能性は低い。もし必要になれば国債買い入れの形をとる。量的緩和は政策金利が0・25%に達した場合にのみ考慮される」「マイナス金利となる可能性は極めて低い」と発言しました。ファーストアクションはマイナス金利の可能性が低いという点をポジティブに好感して豪ドル高となりましたが、その後のコンセンサスはまちまちです。

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このところボラティリティが低くてFXトレーダーには喜ばしくない状況が続きますね。レンジ相場だという点は、急激なロスカットに見舞われにくいという利点もあるかもしれませんが、いかんせんレンジ幅が・・・その元凶ともいえる米中問題は相変わらず行きつ戻りつしています。直近では米議会が香港人権法案に可決し、トランプ大統領が法案に署名をする意向であることが報じられると米中合意は来年に持ち越しというコンセンサスに傾きリスクオフになりましたが、その後米側の楽観コメントと、中国が米閣僚を北京に招待したという報道が流れ、感謝祭(11月28日)までに第一弾合意が結べる可能性があるのではないかという雰囲気に変わったらリスク取りの動きになる、という一喜一憂で且つ小幅の値動きに振り回されています。

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RBNZ据置き2019.11.15

13日10時に発表されたNZの政策金利も、1・00%で据え置きの決定となりました。こちらは直前に「25bp利下げ」の予想が強まっており、サプライズの据え置きになったことから、発表直後にNZドルは対円で90銭ほど急騰しました。これでRBNZの2019年の金融政策会合は終了しましたので、来年2月12日の会合まで政策金利が変更されません。

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5日、豪中銀が政策金利を発表しました。据置き自体は予定通りで「利下げ効果を見極める」という無難な文言が添えられましたが、一部で報じられたような量的緩和を示唆するような内容も無く、豪ドルは堅調な動きになりました。

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いよいよ、2019年の締めくくりである年末相場が近づいてきます。為替は海外の祝日スケジュールが相場に大きく影響しますので、この年末時期は注意が必要です。というのも、まずは11月に1年で2番目に大きな祝日である「感謝祭」があります。これはアメリカとカナダの祝日ですが、11月第4週の木曜日が感謝祭、その翌日が「ブラックフライデー」でクリスマス商戦のスタート、翌月曜日はサイバーマンデーと言われ、ネットショップもクリスマス商戦に入っていきます。欧州は祝日ではありませんが、やはり北米が止まると相場の動きは閑散になりやすく、ヘッジファンドの45日ルールも直前にあることから、11月中旬はポジション調整に注意すべき時期に入ります。

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英国がEUからの離脱期限である10月末での離脱を断念することがほぼ本決まりとなり(延期期日は10月25日にEU内で決定する予定)、これを材料にした相場の上下は一旦落ち着きを見せてきました。ジョンソン英首相はEUの1月末までの離脱延期を見越して、12月12日(木)の総選挙方針を示していますが、野党労働党は拒否しているようで、まだスケジュールの見通しは立ちません。英国内世論では、総選挙をした場合、ジョンソン首相率いる保守党が圧倒的勝利となる見通しが高いため、野党が総選挙を拒否しているということです。離脱疲れが強いイギリスですから、与党に厳しい状況になるのかと思いきや、意外にも支持はまた別なんですね。

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