トップページ > 株式投資コラム > 横尾寧子のFXのはじめかた > 基調インフレは21年12月以来の低水準に

基調インフレは21年12月以来の低水準に2025.08.01

 30日に発表された豪4-6月CPIは予想を下回る低水準となりました。前年比、前期比共に予想を下回ったのはもちろんのこと、注目される基調インフレ率は前回の2.90%から2.70%に落ち込み、2021年12月の2.60%以来の低水準が確認されました。
 
 前回7月8日に利下げ予想を覆し政策金利を3.85%で据え置きしたRBAですが、今回のインフレ指標を見て、次回8月12日の会合での利下げが確実視される情勢です。

 この基調インフレですが、比較した21年12月の2.60%の水準当時のドル円は82円前後の水準で、現在より10円強円高で推移していました。また当時の政策金利はコロナ対策で引き下げをして最低水準になっていた0.10%ですから、現在の3.85%とは大きく乖離します。今は金利が高く、豪ドルの水準も高い中でのインフレ率の低下ですから、利下げと豪ドル円の水準訂正が行われやすい状況になりつつあります。ただクロス円の特性としてドル円の長期円安が豪ドル円も高値も支えている面があるので一本調子で右下がりに下がるかは難しいところです。豪ドル円日足のMACDは直近で買われすぎ水準でデッドクロスしたところですので、基本は戻り売りスタンスで見ていきます。また豪ドルの材料の1つともなりえる中国経済については、8月に入りそろそろ北戴河会議の開催が予想されます。北戴河会議も終えた8月中~後半は波乱含みになりやすいアノマリーもありますのでどうぞご注意を。

 その他通貨では、カナダ中銀が3会合連続2.75%金利据え置き、FOMCも5会合連続で据え置きと概ね予想通りの結果となりました。FOMCについては、今回の決定に対し2人のFRB委員が25bpの利下げを主張し反対票を投じたことがサプライズでした。委員が反対票を投じるのは32年ぶりで、トランプ大統領による利下げ要求も含め、今後のFRBにおける人事思惑も相まって今後さらに混迷度を深めていきそうな雰囲気です。なお、パウエル議長は景気に対する慎重な見方を示すも利下げは示唆せず、9月の利下げ確率はFOMC前の57.9%から45%に低下しました。31日の日銀金融政策決定会合は現状維持。物価見通しを引き上げインフレ懸念を示すもマーケットの動きは限定的です。イベント通過でしばしサマーラリーとなるかもしれません。

当レポートは今週木曜日発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。

 

◇◆◇横尾寧子監修の書籍のお知らせ◇◆◇

ゼロから始められる!マンガFX超入門

FXアドバイザー横尾寧子の監修した新刊がこのたび発売されました!

この度、新しいFXの書籍の監修をさせていただきました。
FXをマンガで解説、分かりやすくFXの仕組みやノウハウがまとめられています。マンガと侮るなかれ!初心者の方がFXを始めるのに抑えておきたい情報はしっかり収めた1冊になっています。
これまで多くの書籍の著者・監修と携わらせていただきましたが、過去最高に分厚い一冊になりました。お手に取っていただければそのずっしりとした情報量を実感していただけると思います。文字も大きくて見やすく、FXをするお隣にそっと置いていただける1冊になりました。
多くの投資家の方に手に取っていただければ幸いです。

・発売日 : 2023年1月25日
・出版社 : 株式会社西東社

 

インターネット有料情報(コラムページ用)インターネット有料情報
☓ バナーを閉じる

有料情報「早見雄二郎の特ダネ株式ニュース」 お電話または、インターネットで早見独自の株式投資情報が手に入る有料サービス

電話有料情報(情報料300円)インターネット有料情報(情報料300円)はこちら