今週11月26日(水)にNZが金融政策会合を行い、25bpの利下げを決定しました。政策金利は2.25%となり、3年ぶりの低水準です。この決定について、ホークスビーRBNZ総裁は追加利下げのハードルは高いと利下げ打ち止めを示唆する発言をしたことでNZドルは対円、対豪ドルともに大きく上昇しています。長くNZドル低迷期が続きましたが、週足チャートでも今週現時点で雲の上限を伺う動きになっており、日足チャートでは89円前後の上値と、85円台の下値のボックスを上に放れてきました。
NZは今回の会合をもって暫定総裁に就任していたホークスビー体制が終わり、12月1日からはスウェーデン中銀副総裁のアンナ・ブレマン氏がRBNZ史上初の女性総裁・外国人総裁として就任する予定です。新体制においてはまずはこれまでの金融政策を維持して、緩和策による経済への影響等々しっかり見ていくと思われ、為替市場においては利下げ打ち止め期待の買い安心感が続きやすくなるのではないかと見られます。
一方米ドルは先週157円アッパーの高値を付けてから調整の動きになっています。11月27日は米国感謝祭で金融市場が休場、為替市場の市場参加者も少なく、今週はこのまま動きが出てこないであろうと思われますが、24日にウォラーFRB理事が12月利下げを主張したことから、短期金融市場では12月追加利上げ確率が急上昇しており、27日時点で85%を超えてきました。
米国は利下げ傾向、そして日本は現状では12月18日-19日の年内最後の金融政策会合での25bp利上げ確率が高い状況です。今の株価を含めた経済環境や政治の状況を鑑みても、12月・1月の確度が高いと思われ、インフレを抑えるために円安抑制も期待するとしたら、FOMCで利下げが決定された後の日銀会合は環境的には最適と思われますが、果たして・・・。
とはいえ、追加利上げをにおわせない限りは一時的な円高となる可能性が限りなく高いので、結果として良い押し目になりやすいかもしれません。
当レポートは今週木曜日発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。
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