今年最終号となりましたが、19日は日銀が事前報道通りの25bp利上げを実施し(発表時刻:12時19分)、政策金利は0.75%となりました。この水準は1999年8月以来約26年ぶりです。10年債利回りは一段と上昇して大台の2%を突破、2.020%まで上昇してこちらも26年ぶりの水準です。円相場は発表直後は156.15まで上昇しましたが、その後は上昇が止まり、日本時間は155円台アッパーでの動きになっています。
さて今年のドル円相場を振り返ってみたいと思います。去年は23年12月に大きく崩れましたが、24年1月にはある程度戻して、そこから年央に向けて161.94の直近最高値を付けるまで上昇していき、年足は4年連続の陽線となりました。今年は年始からじりじりと下げ相場になり、春先にコツンして反発の切り返しになって現在ですが、年始寄り付きの157.22に対して、現在値が155円台ですから、このまま月末に年始の寄り付き値を上回らずに引けると、5年ぶりの年足陰線となります。2012年から年足陽線が4年続き、2016年から2020年まで5年連続年足陰線、そして2021年から2024年まで4年連続陽線でここまで来ました。ユーロ導入の99年以降を見ても、年足というだけに大きなトレンドを示す動きになることから、陰線が1年で終わったことはありません。今年もし陰線で引けると、来年もドルには弱い相場が続くかもと過去の相場と照らすと警戒してしまいます。
そして注目された米雇用統計11月分は16日に公表されました。失業率は4.6%と4年ぶりの高水準、NFPは+5万人に対し+6.4万人という水準になりましたが、10月分のデータ収集が行われなかったため、12月分発表時に今回のNFPの下方修正の可能性が高いと見られています。
一方、今年は右肩上がりで上昇してきている英ポンド円は、現在208.94迄上昇して年初来高値であり、2008年以来の高値まで上昇しています。その英国の雇用統計は8-10月の失業率が5.1%と予想通りで2021年1月以来の高水準だったのに対し、内訳の中の16-24歳の失業率が16%(73万5千人)と非常に高く、2015年前期以来の高水準となりました。今年初めに導入された雇用主の給与税引き上げと最低賃金の引き上げが影響していると見られ、政権与党の対応が求められています。一波乱起きる時もこの通貨は変動幅が大きいのでご注意の上ホリデ-シーズンをお迎えください。
今年も1年お読み下さりありがとうございました。
どうぞ良いお年をお迎えください。
当レポートは今週木曜日発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。
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