横尾寧子のFXのはじめかた

 アメリカは物価高のインフレ状態が続いていることが10日に発表された3月CPIでも確認されました。特に直近では原油高でエネルギー価格が高騰していることが背景にあり、CPIの数値自体は2022年の約9%のピークからは大幅に鈍化しているものの、一段の抑制にはまだ遠いことが確認されました。少なくとも今のCPIを見る限りは、利下げ議論は時期尚早と言わざるを得ない物価高状態です。GSは年3回の利下げ予想を2回に修正(7,11月実施予想)、UBSも同じく年2回に修正し、時期を7,9月とするなど、早期利下げを打ち消すような修正が相次ぎ、ドル円相場は90年6月以来役34年ぶりとなる153円台まで上昇しました。こうした動きを受けて政府・日銀の為替に対するコメントも増えてきてはいますが、世界の市場参加者は介入に対して次第に押し目買いポイントと見るような雰囲気が強まっていることが感じられます。実弾介入で為替抑制が難しいまま円安が進み日本のインフレにも懸念が強まるようであれば、実弾よりも日銀の金融政策会合での動きに注意が必要かもしれません。日銀の金融政策決定会合は4月25、26日に開催です。「大型連休前だから何もしないのでは?」とコメントが出てくるかもしれませんが、過去には連休入り直前に追加緩和を決定(2012年4月27日)するようなこともありましたから、連休前だからという見方は忘れましょう。特に日本は大型連休ですが、海外はmayday以外は平日ですから為替も株も動きます。ただ、日銀としては3月19日にマイナス金利を解除したばかりなので、立て続けに動くとは通常は考えられませんが・・・。

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 先日サプライズ利下げを実施したスイスフランの下げが止まりません。今年1月につけた史上最高値171.83から、直近では166円台まで下げて、上値の抵抗ゾーンだった雲をした抜け、さらに200日線下抜け目前です。200日線下抜けとなると、ちょうど1年前の3月に一時的に下抜けする動きがありましたが、それ以来1年ぶりの変化となりそうです。この数日の動きを見ていると、200日線で跳ね返す動きも強く一本調子ではありません。200日が強力な下値の抵抗ラインになっているのがよくわかる動きです。

 またスイスフランの昨年3月の安値140.26から最高値171.83を結んだフィボナッチリトレイスメントでは38.2%戻りが160円前後になりますから、SNBの一段の強いインフレ抑制姿勢を示すようであればこの水準までの下げの可能性も否定できません。スイス中銀の政策会合は年4回と他国に比べて少なく、次回は6月20日です。

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 今週は円安が一段と進み、3月27日にはついに151.97の高値を付けて1990年7月以来33年8カ月ぶりの高値更新となりました。トリガーになったのは田村日銀審議委員の「ゆっくりと着実に正常化を進め、大規模緩和を手仕舞う」といった発言です。同日政府・日銀は3者会合(財務省、金融庁、日銀)を行い、終了後に神田財務官は「あらゆる手段を排除せずに適切な対応をとる」と発言し、円相場は一旦様子見の動きになっています。22年は実弾投入するも、23年以降は介入するぞ!するぞ!の姿勢を示すだけで実弾が入らないまま来ましたが、ついに3月に日銀が金融政策を大幅に変更しました。頼みの綱?であるFOMCの金融引き締めは後ずれになっていることから、日米金利差は依然として円安の大きな追い風になっています。他国の金融政策の変化による円安の減速を待つのは難しい状況ですから、いつどこで行動してもおかしくはない状況です。

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 日銀が19日、事前予想通りにマイナス金利解除を決定しました。公表されたのは12時35分でしたが、その20分ほど前には日銀がマイナス金利解除提案を政府に提出したことがNHKの速報で報じられました。こうした直前にNHKが報じるという流れも2000年8月の利上げ当時にあったようですが、近年例がなかったので公表前に提案ベースで速報が流れるという状況に驚きがありましたが、出てみた内容は事前予想通りの「マイナス金利解除・YCC撤廃・ETFとREIT買い入れ終了」でした。事前予想通りだった割には、全会一致ではなく7対2だったことで意外と思ったよりもハト派という印象も受け取られた点がありましたが、内容自体はそこまでハト寄りだとは言いかねず、将来の利上げを否定するものではありません。一部の予想では来年中には政策金利1%に達するという見込みもありますが、ここまで長年動かなかった日銀が急速に利上げに踏み切るとは考えにくいですが、インフレファイターの植田総裁に俄然注目です。

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 直近の最大の注目となっている日銀の金融政策決定会合が来週18-19日に行われ、19日の午後に結果が公表されます。マイナス金利の解除が焦点となります。日銀が今後の金融政策を決定するための重要なファクターとしている賃金の上昇について、13日は春闘の一斉回答日でしたが、多くの企業が満額回答をしています。15日にはこれらのベア回答を集計して公表される予定で、市場は先回りしてマイナス金利解除を織り込んだ動きになっています。

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 このところ150円前後でドル円相場が膠着していたので、正直あまり見ていませんでした。1年で10円も動かずボラティリティの低い時代があったことを思い出すほどでしたが、6日夕方に時事通信が日銀について「3月の金融政策会合で一部の出席者がマイナス金利政策の解除が妥当だと意見表明する見通し」であるという内容を速報してからドル円相場じりじりと崩れだし、7日の東京市場が寄り付くとさらに売りが強まり、148円台半ばまで一気に円高になりました。15日には春闘回答の集計公表が注目されていますが、中川日銀審議委員は「今春の賃金改定は高めの水準で着地する蓋然性が高まっている」とし、18.19日で開催される日銀会合でのマイナス金利解除が一段と現実味を増してきています。金利市場では年内に2回程度の利下げを見込む動きになっており、こうした動きで一段の円高への警戒が怠れません。

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 今週はNZの金融政策会合が行われ、市場期待に対するサプライズで金利据え置きと利上げ期待を打ち消す内容が声明からうかがえたことで、NZドルは大きく下落しています。久しぶりに事前の予想に対する真逆な内容にぶち当たってしまいました。これはもう一段の売りが進みそうですから撤退です。

 さて、相場の色合いに少し変化が出てきたかもしれません。日米ともに株価は一服となっており、為替相場もリスクオンのキャリートレードが落ち着いた動きになっています。ドル円相場は29日、ブラジルで行われているG20財務相・中央銀行総裁会議の中での神田財務官の発言がじわじわとドル売り材料になっています。内容自体はいつもと同じですから、相場の目先の流れに変化が出ている中での「売る材料」となっているだけの様子です。売るきっかけが欲しかったところのいつもの発言にトレーダーが乗っかった感じですね。

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 先月末に開催したアメリカのFOMC議事録が公開され、参加者が政策金利はピークに達した可能性が高いと判断し、インフレ抑制に進展があるとこれまでの金融政策の効果を認めたうえで、現状では依然として米国の経済指標も強いものが多く、早期の利下げは慎重にという意見が支配的だったことがうかがえる内容でした。

 このようなドル円相場は高値で膠着、クロス円もじり高というところで、突出して円キャリーが進んでいるのがNZドル円です。

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 13日に発表された1月のCPIが予想以上に強くインフレの底堅さが確認されたことで、アメリカの早期利下げ期待が後退し、ドル円相場が再び吹き上がりました。この半年はこの繰り返しですが、日銀が動かなくても勝手に下げてくれたドル円相場が再び戻して介入ゾーンに戻ってきたわけなので、鈴木財務相と神田財務官の言動に左右される動きも再びとなっています。今出来ることは、ドル相場の変動に注意することと、マーケットを見られない時間帯のポジションを放置しないよう利食いやロスカットのポイントを入れておくことです。

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 先週末に発表されたアメリカの1月雇用統計は、予想をはるかに上回る雇用の堅調さが確認され(NFP予想+18万人、結果は+35.3万人。失業率は予想3.8%、結果は3.7%。平均時給も予想+0.3%、結果は+0.6%)、ドル優勢の動きになりました。ただ、同日発表された1月のISM製造業景気指数の構成項目を見ると、仕入れ価格が2012年以来の伸びになっており、コスト上昇ペースが加速していることも確認され、紅海での地政学リスクによる船舶の航行問題が今後さらに価格に上乗せされていくことも懸念材料となり、ドルの大きな伸びにはつながりにくい地合いです。経済面からはこうした好悪混在のケースが多く、ドルのトレンド形成には至りません。高値で膠着の展開になっています。

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