近々で最も注目された経済指標である米国のインフレ指標が12日発表になりました。7月のCPIは前期比予想+2.8%に対し、結果+2.7%、前年比+0.2%で予想と変わらず。コア指数も概ね予想通りとなり、警戒された関税による物価高の影響が多少感じられつつも、物価抑制が効いているというのが確認されました。雇用と物価高の伸びの減速が確認されたことで9月のFOMCの利上げ確率は90%まで拡大してきました。
またこれまでトランプ大統領が再三にわたりFRBサイドへの利下げ要求を行ってきましたが、13日にはベッセント財務長官の発言も報じられました。ベッセント氏はアメリカの政策金利について「今よりも1.5ポイント(150bp)低くあるべき」と詳細な数字を言及しました。現行の利下げであれば25bpですから、最低でも6回の利下げを求める発言です。この直近の経済指標と各要人発言をふまえ、来週のジャクソンホール会合でのパウエル議長の発言に注目が集まります。もちろん利下げを示唆するような分かりやすい発言は出来ないと思いますが、これまでの指針を緩め適宜対応するようなニュアンスに変更してくるのではないかという点がポイントでしょうか。