先週20日のNY時間に米財務省が半期に一度の為替報告書(2023年12月までの為替動向から判断)を公表しました。その中で日本円について監視対象としたことが注目され、ドル円相場は「米財務省が監視対象にしているからうかつに介入できないのではないか」という思惑を背景に再びドル円相場は上昇し、6月28日には161.27まで上昇し前回高値を更新しています。今回の為替報告書は昨年までの動向を前提にしていることから、今年の4月29日、5月2日の史上最大規模の為替介入は加味されていません。ただ、介入を容認しているわけではないことから、さらなる介入に懐疑的であるという思惑があるものの、高値更新のドル円相場に対して本邦財務省からもけん制発言が出ていますが、高値をじりじりと切り上げていくことになると、介入せずと判断され一段高になる可能性も。神経質な展開が続きそうです。
また為替介入の実行者として連日報じられてきた国際部門トップの神田財務官は7月31日付で退任し、後任は三村国際局長が昇格となる人事が発表になりました。