株式投資早見雄二郎の特ダネ株式ニュース

２６日に行われたロウＲＢＡ総裁の講演が事前に注目されていました。この中で総裁は「豪州がＱＥを必要とする可能性は低い。もし必要になれば国債買い入れの形をとる。量的緩和は政策金利が０・２５％に達した場合にのみ考慮される」「マイナス金利となる可能性は極めて低い」と発言しました。ファーストアクションはマイナス金利の可能性が低いという点をポジティブに好感して豪ドル高となりましたが、その後のコンセンサスはまちまちです。

まず現時点でのＱＥを否定しました。現在の豪政策金利は０・７５％ですが、このロウ総裁の発言によって、一部の豪銀では来年の政策金利の予想値を従来の０・５０％から、０・２５％まで引き下げると修正する見通しも出てきました。今の時点ではマイナス金利は否定できるし、ＱＥも現実的ではないが、政策金利がそのコンセンサスとなる０・２５％まで引き下がるようだとスタンスも変わります。実際に豪ドルは対円で重い動きです。売られてはいませんが、かと言って買い上がる力もない。対ＮＺでは大きく売り込まれています。

全体的には、どの通貨も総じてレンジで低ボラ相場が続いていますが、そろそろ年末でリパトリも入り出しますから、逆相関の動きに警戒しておきましょう。

※こちらのコラムは毎週水曜日時点で執筆した会員向けレポートより抜粋しております。