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金利据え置き期待のカナダドルに妙味か2019.11.22

このところボラティリティが低くてFXトレーダーには喜ばしくない状況が続きますね。レンジ相場だという点は、急激なロスカットに見舞われにくいという利点もあるかもしれませんが、いかんせんレンジ幅が・・・その元凶ともいえる米中問題は相変わらず行きつ戻りつしています。直近では米議会が香港人権法案に可決し、トランプ大統領が法案に署名をする意向であることが報じられると米中合意は来年に持ち越しというコンセンサスに傾きリスクオフになりましたが、その後米側の楽観コメントと、中国が米閣僚を北京に招待したという報道が流れ、感謝祭(11月28日)までに第一弾合意が結べる可能性があるのではないかという雰囲気に変わったらリスク取りの動きになる、という一喜一憂で且つ小幅の値動きに振り回されています。

現状ではこれ以上のニュースはありませんが、その他の通貨に目をやるとカナダの動きに注目したいと思います。

カナダは19日、最大の鉄道会社がストライキに突入したことで不安感が高まり、200日線を割り込みました。カナダは鉱物から食物に至るまで豊富な資源を有していることが有名ですが、この資源である主要輸出品を港まで移送するにあたり、大手二社の鉄道会社に大きく依存している点がありますので、ストライキは輸出にブレーキがかかると嫌気されました。

一方でカナダ中銀は目先金利据え置きの公算であることを示したことから、1・75%の金利据え置きに好感した買いで値を戻す動きになりました。原油の減産期待も高まっていますので、資源の輸出好調という点でカナダ経済は今しばらく良いペースが続くことに期待が持てそうな展開です。

カナダドル円は91円27銭の安値を付けましたが、ちょうど日足の雲の上限で支えられた形です。次回の会合は12月4日が年内最終ですが、据え置き公算を意識すると安値は拾ってスワップも得るスウィング狙いも一考です。

※こちらのコラムは当ホームページ向けの書き下ろしとなります。

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