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ドル円相場は年足5年連続陰線2020.12.11

 今年もいよいよ残り僅かとなってきました。株式市場は30日の大納会まで年末相場が続きますが、為替市場はクリスマス休暇を控えて実質来週で納めになります。欧米人も今年は例年のようなクリスマス休暇を過ごせないでしょうが、とはいえクリスマスは為替に手出ししないこと、18日の金曜日までと決めてあえて保有しておくもの、決済するものをしっかり選択していく必要があります。

 さて、今年は年始の始値が108.712、現在が104円台で小動きになっていますから、このままだと年足陰線が確定しますが、今年年足が陰線になると、5年連続になります。過去20~30年のドル円相場を見ていても、年足で5年連続陽線になったという記録はありません。

 また年間の変動幅ですが、昨年まで10円幅が無い年が続きましたから、今年は11円幅があり、やや拡大したような印象ですが、これは3月のコロナショックの一時的な突っ込み安値101円で拡大しただけであり、その他の月の動きは月足チャートを見ても分かるように緩やかな下げ基調の小幅安が続き、FXトレードの観点では投資妙味の無い相場地合いが近年続いています。

 トランプ大統領が就任したのが2017年1月ですが、トランプ大統領の任期中のドル円最高値は就任したその時、2017年1月の118.60になります。それから4年間、ドル円相場はじりじりと値を下げており、製造業や輸出業者のために求めてきたドル安が相場に反映されてきたことがよく分かります。ユーロドルも同様に、就任した2017年1月が直近最高値1.0840で、その後はユーロ高が進みました。

 そして2021年1月には、トランプ政権から民主党バイデン政権に変わります。中国に対する厳しい姿勢は変えないとしていますが、国際協調路線に進むことは間違いありませんので、そうした政治のスタンスによりドルの動きも変化してくる可能性があります。就任後の一般教書演説でどのよう無い政策を打ち出してくるかが大いに注目されます。尚、就任してからの100日間はハネムーン期間と言われて「おおめに見る」のが通常ですが、今回はコロナ禍ということもあり、余裕のない状況の中ですからハネムーン期間だからと済ませてくれないことが多いかもしれませんね。

 そのバイデン政権にこれから待ち受けるポイントの1つが、雇用の悪化です。12月4日に発表された11月雇用統計の非農業部門雇用者数は+46.9万人予想に対し、+24.5万人と予想を大きく下回る結果となりました。リストラの前段階である希望退職の募集は各企業で増えてきています。こういった点を考え合わせると、ドルの上昇トレンドという見方はまだまだ描きにくいですね。

 ※こちらのコラムは会員向けレポートから抜粋したものになります。

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