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2021年に向けてテクニカル的な変化に注目2020.12.04

 英規制当局は12月2日、米製薬大手ファイザーとビオンテックの開発した新型コロナワクチンの使用を承認しました。これにより英国では、最優先とされるグループには早ければ来週にはワクチン接種が始まります。新型コロナウイルスの感染拡大で始まったパンデミックの2020年でしたが、いよいよワクチン接種という次の段階に入れることになり、リスクオンムードを押し上げる要因と期待されます。

 さて、市場は年末相場に突入となりました。先週末の感謝祭以降の米小売ですが、米調査会社の調べでは、サイバーマンデーの売上高が108億4万千ドル(約1兆1300億円)で過去最高となり、前年比15%伸びとなりました。これは素直に小売売上高にも反映する数字ですし、例年年末にかけてはドル高円安相場になりやすいアノマリーがありますが、週明けのドル円相場は104円台の小動きになっており、ユーロドルなどが高値を付けるドル安の展開となっています。

 政治的な面からこのドル円相場を見てみると、バイデン次期大統領はトランプ大統領とは異なり国際協調路線にシフトすると見られていますし、イエレン時期財務長官もドル高にこだわる政策論者ではありませんから、この点からもドルの上値が抑えられている感があります。ドル円相場の週足チャートを見ると、右下がりのきれいな上値抵抗線で止められています。これを上放れすればチャート的にも面白い変化になると思いますので、トレンド変化には注意しておきたいです。

 チャート面から見ると、ユーロドルの月足一目均衡表が上値抵抗ラインである雲を抜け出してきそうな動きです。まだ月足ですから、1カ月の間に押し戻されて実体が抜けられずに今月が終わるかもしれませんから今は判断できませんが、そんな動きを見せていること+今後雲の水準が下に下がり、且つ薄くなるという点では、遠からず上抜けの形になる可能性が高いかと思います。しっかりとした月足での雲上抜けとなると、2011年以来です。

 来年に向けて長期的なチャートの変化に注目する時期と考えています。

 ただし、ユーロは来週のECBで追加緩和が予想されていますので、それは織り込み済みとして、正名および総裁会見で今後の見通しについてどのような言及をするかが1つの材料になりそうです。

 目先は今週末の米雇用統計です。ロイターの中央値は、失業率が6.8%、NFPが48.1万人となっています。予想を大きく乖離するような好数値であればユーロは押し戻されるかもしれません。

※こちらのコラムは毎週木曜日時点で執筆した会員向けレポートより加筆・修正しております。

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