月末恒例の翌月に向けた新たなトランプ関税砲が今月も発動されました。4月から輸入自動車に対して25%の関税を発動します。現行は2.5%ですから10倍の関税となることから、このところ堅調に戻していた株式市場はリスクオフの売りとなりました。ただ、為替にはリスクオフの動きは見られません。ドル円相場は150円乗せて小動きになっており、次の動き待ちでやや小康状態です。今週は月末・年度末最終週ですから、そういった事情を加味すると今のドル円相場の動きが本来のものではなく、年度末に絡む特殊要因の可能性がありますから、今の動きに素直に乗らず、新年度入りしてからのトレンドを判断していきましょう。
ただドルに絡む気になる点は、さらに出るであろうトランプ関税への警戒と、ちょっと目にするようになってきた高インフレの物価高に疲弊した米個人の消費の鈍化です。一部見通しでは消費者の疲弊が株価を圧迫し、SP500は現在の5700台から5300あたりまでもう一段下げるという予想も見られます。来週は週末にかけて雇用関連指標が相次ぎ、第2週にはCPIが公表されます。雇用が減速してCPIが高止まりのまま緩和が見られないようだと消費の鈍化がさらに懸念されます。目先は追加関税や日本を含む他国の金融政策を材料にドルの売り買いがなされそうですが、個人の消費に目が向くときが次第に近づいてきそうです。
また、直近でインドネシアルピアが98年のアジア通貨危機の頃のルピア安を更新し、中銀が通貨防衛の介入をしました。関税の影響などを真っ先に受けるのは新興国ですから、こういう動きが他の新興国からも出て来ると大きなショック安につながりかねませんので、幅広く新興国通貨のニュースにも目を配っておいてください。またこういう報道があるからと早く逆張りのポジションを取るのは絶対にお勧めしません。FXではその前に刈られることが往々にあるので、動きに後乗りのつもりでフットワーク軽くいて下さい。
4月は4月1日RBA会合(据え置き予想)、また同じく1日から影響は軽微とは言われますが、先々住宅指標に変化が出てくるかもしれない措置の発動として豪は外国人の中古住宅購入を2年間禁止となります。また9日はRBNZが金融政策会合です。前回2月に50bpの利下げ(利下げは4会合連続)を決定し、追加利下げを示唆していました。米雇用統計とオセアニア通貨に注目です。
当レポートは今週木曜日発行の会員向けレポートから抜粋したものになります。
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